参加者7,000人?超大型結婚式に罰金150万円、NY市

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ニューヨーク市は23日、ブルックリンで大規模な結婚式を実施した主催者に対し、新型コロナウイルスの規定に違反したとして、罰金15,000ドル(約157万円)の支払いを命じた。デブラシオ市長がテレビ番組のインタビューで明らかにした。

式は超正統派ユダヤ教サトマール派のグランドラビAaron Teitelbaum氏の孫、Joel氏の結婚を祝うもので、サウスウィリアムスバーグのシナゴーグYetev Lev D’Satmarで、4時間以上に渡って行われた。
ニューヨークポスト紙が入手した動画では、マスクを着用していない人々が、歌ったり踊ったりする様子が撮影されている。会場は7,000人を収容できるという。

先月もサトマール派のラビの親族が、1万人が参加する結婚式を計画してることが判明。州保健局が中止を命じた。
今回の結婚式は、招待状などは発送されず、情報はすべて口頭で伝達され、秘密裏に行われたという。

ニューヨーク市では、7日間の移動検査陽性率が3%を超えたため、19日より市内の公立学校を一時閉鎖している。また13日以降、酒類を提供する飲食店とジムは、午後10時以降の営業を禁止した。また個人宅における10人以上の集会も禁じている。

デブラシオ市長は、地元テレビ局NY1で「結婚式の詳細な人数は把握していないが、規模は大きすぎる。これを隠そうとした形跡があり、絶対に許容できない」と述べた。

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クオモ州知事も24日、法を明らかに軽視しているとして、「ニューヨークの人々にとって無礼だ」と結婚式を非難した。オレンジ郡のサトマール派のコミュニティでも、結婚式が予定されているとして、開催の中止を命じた。

クオモ氏は10月、ブルックリンとクイーンズの正統派ユダヤ教徒が多く住む地区で、クラスターが発生したことを受け、事業や学校の閉鎖、礼拝所の人数制限など規制を強化した。
これらの措置に反発したブルックリンのボローパークの住民は、数日間に渡り激しい抗議デモを行った。この中で、取材中のジャーナリストへの暴行を煽ったとして、活動家のハーシー・ティシュラー(Heshy Tischler)氏が逮捕される事件も起きた。
さらに超正統派ユダヤ教徒の組織は、州の規制は「差別的」だとして、命令の差し止めを求め、クオモ氏を提訴した。

多世代が一つの家に住み、シナゴーグに集う機会の多い超正統派のコミュニティでは感染が広まりやすい。この他の感染拡大の理由として、住民にマスクの着用が徹底されていないことや、集団免疫に関する嘘の情報、感染拡大の抑制に不可欠なコミュニティの協力が得られていことが指摘されている。