ギレーヌ・マクスウェル 3度目の保釈請求、外国籍捨ててもいい

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ギレーヌ・マクスウェル被告の弁護人は23日に提出した保釈請求書類で、海外の国籍を放棄するなど、新たな条件を提示した。abcニュースが報じた。

マクスウェル被告が保釈を申請するのは3度目。前回は保釈金として2,850万ドル(約29.4億円)を提示したが、ニューヨーク連邦地裁のアリソン・ネイサン判事は「逃亡リスクが極めて高い」とする検察の主張を支持し、保釈の求めを却下した。

マクスウェル被告は昨年7月、少女らを誘惑、違法な性行為をさせる目的で移動させるなど、ジェフリー・エプスタイン被告の性犯罪に関与したとして逮捕、起訴された。現在はブルックリンにある拘留施設に収監されている。なおエプスタイン被告は2019年8月に勾留中に自殺をはかって死亡した。

弁護人のボビ・スターンハイム氏は申請書で「裁判所が要求するのならば、マクスウェル氏はフランスと英国の国籍を放棄して、これらの国への逃亡の機会を排除する」と説明。さらに被告と夫の資産を、元連邦判事と元連邦検察官が監督する口座に移動させるとした。

なお、すでに開示している760万ドルの刑事および民事訴訟の費用と夫の生活費45万ドルは例外としている。

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マクスウェル氏は、英国のメディア王、ロバート・マクスウェル氏の娘。1961年にフランスで生まれ、英国で育った。2002年に米国に帰化したが、現在も両国の国籍を保持している。検察によると頻繁に外国を訪問しており、逮捕前の過去3年間で少なくとも15回国外に出かけた。訪問先には日本も含まれていた。

スターンハイム氏は先週、裁判所に書簡で、過酷な環境により、マクスウェル氏が「やつれている」と報告していた。

「彼女はやつれて以前の面影を失っている。体重が減って、髪の毛も薄くなり、集中力を失っている」と述べ、現在の環境が及ぼす「悪影響は誇張できないほどだ」と説明した。

またマクスウェル氏が「過剰な管理」を受けており、昨年7月に拘束されてから1,400回以上の身体検査を受けているほか、睡眠も中断されていると報告。さらに独房で過ごす時間も増えているとして、改善を求めていた。