議事堂襲撃事件の責任はFacebookとザッカーバーグ氏に、米脚本家

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映画「ソーシャル・ネットワーク」やドラマ「ザ・ホワイトハウス」「シカゴ7裁判」など社会派作品の脚本家や監督として知られるアーロン・ソーキン氏は26日、ポッドキャストの番組で、議事堂襲撃事件の責任はフェイスブックにあると主張。メタ社のCEOマーク・ザッカーバーグ氏の方針を非難した。

2021年1月6日に起きた同事件では、これまでに1,265人以上が暴行や逮捕時の抵抗、連邦ビルへの不法侵入の罪などで訴追された。逮捕者の出身地は全州に及ぶ。

The Town podcast」のゲストに招かれたソーキン氏は、現在、議事堂襲撃事件を題材にした映画のプロジェクトが進行中だと明らかにした。司会者らが「誰がQアノンシャーマンを演じるの?」「君がやる?」などと盛り上がるなか、ソーキン氏は、「1月6日に関してFacebookを非難する」と述べた。

理由を尋ねられると「君たちは映画のチケットを買う必要がある」と冗談を述べつつ、同SNSは「可能な限り、最も対立的な内容を促進するようアルゴリズムを調整した」と指摘。「それはエンゲージメントを高め、いわゆるFacebookの廊下といわれる無限スクロールへと引き込むことができるからだ」と説明を加えた。

責任の所在は「マーク・ザッカーバーグにある」と断言し、「Facebookは、成長とインテグリティの間に一定の緊張感を保つべきだが、そうではない。ただ成長があるのみだ」と批判した。

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ソーキン氏は2019年、ニューヨークタイムズのオプエドで、ザッカーバーグ氏に対し虚偽の政治広告の掲載停止を求める公開書簡を掲載したが、これまで直接会話を交わしたことはないという。

2010年に公開された映画「ソーシャル・ネットワーク」では、フェイスブック誕生の過程や、元共同創設者とハーバード大学の同窓生による訴訟が描かれた。ソーキン氏は翌年のアカデミー賞授賞式で、初めて脚色賞を受賞した。

ポッドキャストの番組では、テスラCEOのイーロン・マスク氏にも話が及んだ。司会者から「あなたは影響力があり、大変革を起こした重要人物に惹かれる傾向がある」として、マスク氏に対する興味や関心について尋ねられると、「興味が持てなかった」と答えた。

ソーキン氏は過去に、ウォルター・アイザックソン氏の著書「スティーブ・ジョブズ」の脚色を手がけており、アイザックソン氏が昨年発売した「イーロン・マスク」についても打診を受けたという。「なぜかは不明だが、その一つに私が彼のことを人として理解できるような気がしなかったから」と理由を語っている。