ツイッターやメタだけじゃない、大量解雇発表のテック企業

パンデミック中、シリコンバレーのテック企業は収益が急増し、株価も大きく上昇した。しかし市民のライフスタイルが元に戻りつつある中、パンデミックで急成長を遂げた企業の収益は下降気味になっている。FRBは6会合連続で利上げを決定し、米株価は下落。最近は大手IT企業が収益減や景況感の悪化を理由に、相次いで従業員の大量解雇に踏み切っている。The Hillが大量解雇を発表した企業を以下の通りまとめた。

メタ

フェイスブックやインスタグラム、メッセンジャー、ワッツアップなどのSNSアプリを手掛けるメタのマーク・ザッカーバーグCEOは今月、全従業員の13%にあたる1万1000人の解雇を発表した。同社の株価は今年に入り66%下落している。

メタはインターネット上の仮想空間「メタバース」の開発に巨額の投資をしているにも関わらず、世間からの評価は「そこそこ」だとThe Hillは説明。また、動画投稿アプリTikTokとの激しい競争にもさらされている。

ツイッター

テスラのイーロン・マスクCEOによる買収完了後、混乱が続くツイッター社。経営陣トップの解任を皮切りに、先日、全従業員の半数にあたる約3700人を解雇した。マスク氏は、同社の1日あたりの損失は400万ドル(約5億6000万円)で、他に選択肢はないと説明した。17日には、「超ハードコア」な職場環境で働くことを拒否した従業員約1,200人が、退職を選択したと報じられた

あるユーザーからは今後の運営を懸念する声が寄せられたが、マスク氏は「最高の人材がとどまってくれた。心配ご無用」と回答している。

アマゾン

アマゾンは今週、1万人の人員削減計画を発表し、段階的な従業員解雇を始めた。第一段階ではAI音声認識サービス「アレクサ」などの製造に携わるデバイス部門とサービス部門が対象とする。最終的には全世界の従業員150万人のうち1%を削減する計画だという。

アマゾンは昨年、需要の増加に対応するため倉庫管理にあたる人員を大幅に増やしていた。パンデミックによって一時、記録的な売り上げを達成した。今年に入り同社株価は40%下落していた。

リフト

ライドシェアサービスのリフトは今月、全従業員の13%にあたる約700人の人員削減を発表した。インフレと景気後退への懸念、ライドシェア保険料のコスト上昇が背景にあるという。

ストライプ

オンライン決済大手ストライプは今月、全従業員の14%にあたる約1100人の解雇を発表。特に採用チームの人員が大幅に削減され、残る従業員の数は7000人ほどになるという。パトリック・コリソンCEOは、従業員向けのメモで、今年から来年にかけての小売売上高を過大評価したと説明。金利の上昇やインフレ率の上昇、景気後退に対する懸念などもリストラの決定に影響を与えたとしている。

セールスフォース

法人向けクラウドコンピューティングサービス企業セールスフォースは今月、需要が減少したとして、人員削減を発表。正確な人数は明かされていないが、7万3000人の従業員うち、対象となるのは1000人未満と見られる。ABCニュースによると、同社の株価は今年に入って38%下落した。

マイクロソフト

前四半期決済での成長率の鈍化を受け、マイクロソフトでは先月、従業員約1000人の解雇に踏み切った。対象となった人員の部門や役職、地域は様々だという。

ロビンフッド

株式取引アプリを手掛けるロビンフッドは、今年8月、全従業員の23%の削減計画を発表した。記録的なインフレや仮想通貨市場の下落が背景にある。削減の対象は主に運営、マーケティング、マネージメントの部門だという。ロビンフッドではサービスの利用数が減少したことを受け、今年4月にも9%の人員削減を行っている。パンデミックによりオンライン小売業の株取引は急成長を遂げたが、今年は消費者価格の上昇で減少に転じた。

コインベース

仮想通貨取引大手のコインベースでは、仮想通貨価格の暴落や、世界経済の停滞を受け、今年6月に全従業員の18%にあたる約1100人を解雇した。ブライアン・アームストロングCEOは従業員向けのメールで、仮想通貨市場は「過度な急成長を遂げた」とし、「今後予想される景気後退がさらに仮想通貨に冬の時代をもたらし、その状況が長期化すると見られる。過去の仮想通貨の冬には取引による収益が大幅に減少している」と説明した。コインベースは先週にも60人の従業員を解雇している。

シスコ

ネットワーク機器大手のシスコは来月、全従業員8万3000人のうち、5%にあたる4000人の人員削減の実施を計画している。今年、新規雇用した従業員を含めると、最終的には今会計年度開始時の従業員数とほぼ同数になる見込みだという。