大物ファッション写真家テリー・リチャードソン 英VOGUEから追放へ

ニューヨークを拠点に活躍する大物ファッションフォトグラファーのテリー・リチャードソン(Terry Richardson)氏が、英ヴォーグや、GQ、ヴァニティ・フェア、グラマーなどの有名ファッション誌から姿を消すことになった。

23日、イギリスのデイリー・テレグラフ紙(The Daily Telegraph)は、これら有名誌を傘下にもつコンデナスト・インターナショナル(Condé Nast International)が、リチャードソンとの仕事を禁ずる旨を通達したメールを入手。代表取締役副社長のジェームス・ウールハウス氏(James Woolhouse)は、グループの役員らに送ったメールで「コンデナストは、写真家のリチャードソンとはこれ以上仕事をしない」と述べ、「あらゆる進行中の撮影、出版される前の作品」を他の素材に置き換えるよう指示した。

なお、米コンデナストは、インターナショナルグループから独立して運営しており、ここ数年リチャードソンとは仕事を行なっていないという。

レディー・ガガらのミュージックビデオも手がける

テリー・リチャードソンは、露骨な性的表現や挑発的な作風で知られる写真家で、作品はこれまで度々ファッション誌の表紙を飾ってきた。その活躍はファッション界にとどまらず、ビヨンセやレディ・ガガ、オプラ・ウィンフリーなど数々の有名人の仕事を手がけてきた。2013年に監督を務めたマイリー・サイラスのミュージックビデオ「レッキング・ボール(Wrecking Ball)」では、歌手が裸にブーツだけの姿で鉄球にまたがるシーンを撮影し、議論を呼んだ。

リチャードソンは、ファッション写真界の大物として名声を得る一方、撮影中にモデルに性行為を強要するなど、自身の立場を利用した性的な行いによって、過去数年に渡って女性から複数の訴えが起こされてきた。

イギリスのThe Sunday Timesは、22日の記事で、リチャードソンをファッション界のハーヴェイ・ワインスタインと呼び、なぜファッショニスタ達から未だに賞賛されているのか、と疑問を呈した。ウールハウス氏の通達は、この記事が配信された後、24時間以内に配信された。

リチャードソンは、2014年にハフィントンポストに手紙を寄せ「すべての行いは同意のもとだ」と、それまでの疑惑を否定。「仕事の性質を理解し、合意した大人の女性とコラボレーションをしてきた」と述べ、「その人物がしたくもないことを強制させるために仕事のオファーを利用したり、脅かしたりしたことはない」としている。

現在、オンライン上で署名を募るchange.orgでは、テリー・リチャードソンを起用しないよう署名が募られている。