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新規感染者10倍に NYで新型コロナ再拡大

新型コロナウイルスの感染を封じ込め、5月に規制の大半を解除したニューヨーク州で、感染が再び拡大している。

州保健局は1日、前日の新規感染者数が3,050人と発表した。3,000人を超えるのは5月7日以来初めて。感染者数は、この数日間で800人以上増加しており、6月末に比べ10倍以上となった。

デルタ株が拡大

新規感染者の半数以上(1,682人)が、ニューヨーク市の在住者だった。新規入院者数は359人で、2週間前から2倍以上(+131%)となった。
また感染力が強いデルタ株は、30日時点で市内の感染者の72%を占め、3週間で3倍に増加している。

感染者数の増加を受け、州政府や自治体はワクチン接種の推進を再び強化している。デブラシオ市長は26日、警察官や消防隊員を含む市職員や医療従事者に対し、ワクチン接種もしくは定期的な検査を義務付けた。

ニューヨーク市では71%が少なくとも1回のワクチンを受けているが、市の病院システム「ヘルス+ホスピタルズ」の職員は60%、消防局55%、警察部門43%、矯正局42%となっている。

デブラシオ氏は初回の接種者全員に100ドルを提供すると発表したほか、マスク着用の義務化を検討していると報じられている。

クオモ知事も28日、州職員と医療従事者へのワクチン義務化を発表した。

民間企業でもワクチン義務化の動きが拡大している。シェイク・シャックの創業者ダニー・マイヤー氏は、自身の経営する飲食店ユニオンスクエアカフェで、従業員と顧客に対して、ワクチン接種を必須にすると発表した

9月から本格的な再開を予定しているブロードウェイでは、劇場の支配人らが31日、スタッフと観客に対し、ワクチン接種済み証明書の提示とマスクの着用を求めると決定した

「ブレイクスルー感染者」の危険性も

CDCは27日、デルタ株の感染拡大を受け、マスクに関するガイドラインを改定した。感染が拡大している地域では、ワクチン接種の有無にかかわらず、屋内でマスクを着用するよう求めている。

ワシントンポスト紙は29日、米疾病対策センター(CDC)の内部文書を元に、デルタ株は重症化しやすく、水ぼうそう並みの感染力があると報じた。資料では、「ブレイクスルー感染者」(ワクチン接種完了から14日以降に感染したケース)からウイルスが拡散する危険性についても触れている。

なおNBCニュースは30日、ブレークスルー感染した人の数は、これまでワクチン接種した人の約0.08%、およそ1300人に1人に相当する12万5,682人と報じている。

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