米大学の反戦デモ「星条旗守った学生たち」に寄付金8,000万円

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ノースカロライナ大学で、パレスチナを支援する抗議者から「星条旗を守った」として、一部の学生に称賛の声が寄せられている。

学生の1人ギレルモ・エストラーダさんは先月30日、同大学のチャペルヒル校内で、国旗が掲揚される様子を見守る男子学生らの写真や動画をXに投稿した。

エストラーダさんの説明によると、キャンパス内のポールには当初、パレスチナの旗が掲げられていた。総長と警察が駆けつけ、再び星条旗が取り付けられたが、プロテスターらは「罵り、中指を立て、瓶や水、石を投げつけ」反発したという。激しい抵抗のなか、仲間と共に「1時間国旗を守り続けた」と述べた。

両親は移民で、軍人コミュニティの中で育ち、「彼らが支払った犠牲を目の当たりにしてきた」と説明。「他国を擁護するためにわれわれの国旗が見下されたことについて腹を立てた」「無礼は許せない」と抗議活動を非難し、「彼らはイスラエル・パレスチナ紛争について十分な知識を得ているとはいえない」と加えた。

投稿の表示数は560万回を超え、反響を呼んでいる。

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クラウドファンディングサイトGoFundMeにはキャンペーンページが立ち上げられ、国旗を守った「UNCフラッツブラザーズ」が、「盛大なパーティ」を開くための資金が募られた。

キャンペーンのオーガナイザーは、「全国のコミュニストのルーザーたちが、大学のキャンパスに侵入し、弱腰の大学の経営陣に愚かな要求を突きつけている」と主張。「ヴィニヤードヴァインズとパタゴニアで武装し、ZynとWhite Clawsで活気付けられた”ブロへミアン”は、薄汚れたマルクス主義者の大群から星条旗を守り切った」と称えた。募った募金は、「NUCフラッツ、デッキシューズを履いた”ブロレタリアート”に相応しいパーティ」に充てられるとしている。

1日に開設されたキャンペーンは、24時間で1万2000人以上が寄付し、51万ドル(7,800万円)以上が集まった。寄付者からは「誇らしい」「素晴らしい仕事をしてくれた」「よくやった」などのコメントが投稿されている。

オーガナイザーは、パーティを開くだけでなく「いくつかの偉大な慈善団体に寄付するには十分な金額」だとして、キャンペーンを停止したと発表している。

ニューヨークタイムズによると、これまで50以上の大学で抗議活動が行われており、2,300人を超える逮捕者が出ている。

保守派のキャスター、メーガン・ケリー氏はポッドキャストの番組で「彼らは皆に希望を与えてくれる」と絶賛。「(パレスチナの旗が掲げられた)ジョージ・ワシントン像にも張り付いていてほしい。われわれは彼らを全てのキャンパスに派遣すべきよ」と提案した。