新型コロナウイルス NY州知事、検査費用の自己負担額の免除を指示

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ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ(Andrew Cuomo)州知事は2日、NY州金融サービス局(DFS)が医療保険会社に対し、新型コロナウイルス(COVID-19)の検査に関連する患者の自己負担額を免除するよう指示したと発表した

クオモ州知事は一連のツイートで、「ニューヨーク州の医療保険会社に対し、新型コロナウイルスに関連する緊急治療室や応急手当て、外来診療などのコストシェアリング(自己負担額)を免除するよう、新たな指令を出した。」と発表。「スクリーニング検査を受けるニューヨーカーに障壁を設けるべきではない。」と述べた。
低所得者向け医療保健制度のメディケイドを受給するニューヨーク州の住民は、コロナウイルスに関連する検査のコーペイ(自己負担)は必要ないと付け加えた。

米国では、ウイルス検査の際の高額な医療費が問題となっている。ニューヨークタイムズは、中国の武漢から帰国した親子が、サンディエゴの病院に強制隔離された後、3,918ドル(約42万円)の請求書を受け取ったと報じた。のちに小児科医の広報担当者は内容に誤りがあったと発表した。
マイアミヘラルドは、地元ジャクソンメモリアル病院(Jackson Memorial)で検査をした男性は、陰性結果だったが、検査費用として保険適用後に1,400ドル(約15万円)の請求書を受け取ったという。

ニューヨーク州で2人の陽性患者

ニューヨーク州では3日、2人目の新型コロナウイルスの感染者が確認された。患者は、ニューヨーク市郊外のウエストチェスター郡に住む50代の弁護士の男性で、マンハッタンに勤めている。男性は最近マイアミに旅行したが、中国などへの渡航歴はなく、感染経路は不明だという。
2日前には、マンハッタンで初めて新型コロナウイルスの陽性患者が確認された。感染者は、39歳の医療従事者の女性で、イランに渡航歴があり、現在夫と共に自宅で隔離されている。

クオモ州知事は2日の会見で、感染者の増加や、市中感染が起きる可能性は避けられないと述べた。今後は感染が拡大しないよう、多くの検査を実施する方針を発表した。

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現在ニューヨーク州では、連邦政府とFDAの承認により地元ワーズワース研究施設での検査が可能となっている。クオモ州知事は、1週間以内に1日に最大1,000人の検査が可能になるとしている。
2日には、コロナウイルス対策として提案した4,000万ドル(約44億円)の緊急支援費用が州議会で承認され、クオモ州知事が署名した。これらの費用は、医療スタッフの雇用や医療機器の購入に充てられるという。


  • ニューヨーク州のコロナウイルスに関するホットライン(1-888-364-3065)
  • NY州コロナウイルス情報サイト