「ボートジャンプ」チャレンジ、死亡事故相次ぐ

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アラバマ州では、SNSで広まった危険なチャレンジ「ボート・ジャンピング」で、命を落とす事故が相次いでいることから、救助隊が警戒を呼びかけている。

ボート・ジャンピング(#boatjumping)は、水上を走るボートの上から、水中に勢いよく飛び込むチャレンジ。2020年から流行り始めたという。

チルダースバーグ救助隊のジム・デニス隊長はNBCニュースに、半年間で4人が死亡したと述べ、「全員が首を折り、基本的に即死だった」と明かした。

ボートの安全教育や、事故の防止策に取り組む Sea Tow財団のガリ・クルプ氏は、チャレンジは「スクリューに巻き込まれたり、別のボートにはねられたりする可能性がある」と指摘。「死亡でなくとも、重大な事故につながる危険性」があると警告した。

走行中のボートから水に飛び込んだ時の衝撃は、「複数階の建物の上から飛び降りて、コンクリートにぶつかるようなもの」と加えた。

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また、救命胴衣を着用していたとしても事故を防ぐのは困難だとし、「スタントに加わらないことが、唯一の防止策」と語った。

TikTokは現在、一部の動画に「自分や他人を傷つける恐れがある」と警告文を表示しているという。

SNSでは、フォロワーの注目を集めようと、危険なチャレンジに挑戦し、命を落とす若者が後を絶たない。これまでにも「スカル・チャレンジ」や「失神チャレンジ」、「ベナドリル・チャレンジ」などによる死亡事故が発生している。

失神チャレンジで子供を失った遺族は、TikTok側が、アルゴリズムでコンテンツを拡散し、迅速な対応を取らなかったとして、同社を提訴。法廷闘争に発展するケースも伝えられている。