コメディアンのサマンサ・ビー 放送禁止用語でイヴァンカを非難し炎上。謝罪へ

2143

コメディアンのサマンサ・ビー(Samantha Bee)さんが、TBSの番組「フル・フロンタル」(Full Frontal)で、ファースト・ドーターのイヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)さんを攻撃し、炎上。発言は「不適切で、到底許されるものではない。」と謝罪を表明した。

発端はイヴァンカさんのツイッター

今週の日曜、イヴァンカさんは、息子とのツーショット写真を「私の(ハートマーク)! #SundayMorning」とキャプションをつけ、写真をツイッターに投稿した。

現在、政府は不法入国した親子を引き離す政策を強化すると発表している。両親と引き離された子供たちは、政府に保護され、里親に預けられる予定となっているが、ニューヨークタイムズの報道によると、2017年の10月から12月の3ヶ月間のみで約1,500名の所在が不明となっていることが明らかとなり、政策は問題視されていた。ツイッター上では#WhereAreTheChildrenのハッシュタグがつけられ、多くの非難を浴びている。

Advertisement

このような状況の中、投稿されたイヴァンカさんのツイッターは、政策に反対する人々の神経を逆なでし、炎上していた。

30日夜に放送された番組の中で、ビーさんはこのツイッターを取り上げた。「美しい写真はけっこう。母親の立場から言わせてもらうけど、父親の移民政策をどうにかしたらどう、この無神経でバカ女!(feckless cunt)」と女性器を含む放送禁止用語を交え、イヴァンカさんを非難した。

ホワイトハウスは非難

この発言に関して、ホワイトハウスでの定例記者会見でサンダース報道官も「あさましく、悪意に満ちた言葉だ。」と述べた。

オンラインで車を販売する会社、Autotrader.comは番組スポンサーの降板を表明。

TBSはこの発言は放送すべきでなかったとして、謝罪を表明。現在のところ番組の打ち切りには至っていない。

反応は賛否両論

今回の発言における反応は賛否両論だ。

今週、レイシスト(人種差別的な)ツイッターを投稿したロザンナ・バーさんの番組を打ち切ったABCとTBSの対応を比較し、報道機関のダブルスタンダードや偽善を非難する声が上がっている。

一方で、両者には「人種差別主義発言」と「低俗な暴言」という決定的な違いがあるという人も多い。

サマンサさんは謝罪したのだから、今度は大統領がこれまでに暴言を発した人々(報道陣、NFL、ハイチの人、内需リアの人、メキシコ人、女性、トランスジェンダーの兵士、移民、オバマ、ヒラリー…アメリカ人)に謝罪する番だという人も。

コメディアンたちは、風刺の効いた際どい発言で人々を笑わせているが、ロザンヌ・バーさんの一件と立て続けに、大統領やホワイトハウスがコメントを挟む出来事が相次いでいる。政府による検閲や言語統制などを心配する声も上がっている。

関連記事

わずか2日前に起こった炎上事件。ロザンヌ・バーさんは、差別主義的な発言のツイッターで番組が打ち切られた。

米ABC大人気コメディ「ロザンヌ」打ち切り レイシスト発言で