議会証言めぐって親子間バトル勃発?トランプ氏 娘イヴァンカ氏を攻撃

トランプ前大統領の長女、イヴァンカ氏が米議会下院特別委員会の公聴会で、大統領選挙に不正があったとするトランプ氏の主張を明確に否定。これに対しトランプ氏は、イヴァンカ氏は大分前から選挙の問題から「手を引いていた」と信頼性を攻撃した。一部では、盤石と思われていた親子関係に亀裂が入ったと衝撃をもって報じられている。

昨年1月6日の米議会議事堂襲撃事件を調査している下院特別委員会は、これまでの調査で判明した内容や、事件関係者やトランプ氏に近い人物などの証言を取る異例の規模の公聴会をスタートした。9日夜の公聴会初日では、事前に収録したイヴァンカ氏の証言を公開。イヴァンカ氏はその中で、大規模な選挙不正を示す証拠はないとした司法省の見解を受け入れていたと明かした。

この翌日、トランプ氏は自身が立ち上げたSNSサービス「Truth Social」で、公聴会の内容に立て続けに反論。イヴァンカ氏については、かなり前から選挙のことに関与していないとし、「イヴァンカ・トランプは選挙結果を見たり調べたりする過程に関わっていない。もう長いこと手を引いていたし、これは私の意見だが、ビル・バーと、彼の司法長官(彼は最低だ!)としての立場にだけ敬意を払っていた」と批判した。大統領補佐官を務め、トランプ氏の全幅の信頼を得ていたとみられていたイヴァンカ氏だが、最近は父トランプ氏と距離を置いているとたびたび報じられていた。

公聴会では、バー元司法長官の証言も事前に収録した映像を流す形で公開された。その中でバー氏は、選挙結果をめぐり3回にわたってトランプ氏と議論したことに言及。11月23日と12月1日、14日に面会し、この中で「私は選挙が盗まれたと言ったり、でたらめな主張を繰り返したりすることには賛同できないとはっきり言った」と明かした。さらに「私はその片棒を担ぎたくなかったし、私が政権を離れようと決めたのもこれが理由の一つだった」と説明。選挙不正説は「特定の証拠に支えられていない見解」にすぎないとし、12月1日の時点で「やってられない」と悟ったと語った。

トランプ氏はバー氏に対しても Truth Socialで「ビル・バーは弱く臆病で、常に民主党に『遊ばれ』、脅されてばかりいる司法長官だった。弾劾をひどく恐れていた」と反発。「弾劾されない方法?何もしないこと、言わないことだ。特に明らかに不正まみれで盗まれた選挙については。言い換えれば、これは世紀の犯罪だ!民主党にとってバー氏はうれしい誤算だった。まぬけで、選挙に何の問題もなかったなどばかげたことを言ったから、放っておくだけでよかった。彼にはそれでもいいのだろうが、この国にとっては良くない!」と不満をぶちまけた。

トランプ氏はその後もまたバー氏について「臆病もので、選挙不正が横行していたフィラデルフィアの連邦検事局に調べさせもしなかった(中略)彼らが動かなかったことで、他も動けなくなった」と攻撃。さらに議事堂襲撃事件について「いわゆる『Rush on the Capitol(議事堂へ行こう)』は、私が起こしたのではない。不正まみれで盗まれた選挙が起こした事件だ!」などと強調した。

公聴会では、議事堂に押し入ろうとする集団が「マイク・ペンスをつるしあげろ」と掛け声をかける間、トランプ氏が「マイク・ペンスは、我が国を守るためにするべきことを成す勇気がない」と、後押しともとれるツイートをしたことが示されたが、トランプ氏はこれにも反論。「マイク・ペンスをつるしあげろなどと言ったことはおろか、考えたこともない。目立ちたがりのでっちあげか、フェイクニュースだ!」と距離を置いた。

イヴァンカ氏が父親と袂を分かつかの証言をしたことについて、ジャーナリストのキース・オーベルマン氏は、「イヴァンカ・トランプが父親を沈めさせた」とツイート。「選挙不正主張はナンセンスだというバー氏の主張を受け入れた。なんてことだ」と驚きをあらわにした。俳優のジョン・キューザックは「イヴァンカトランプが、父親を裏切った」と投稿。MANBCのアナリスト、デイビッド・コーン氏は「彼女(イヴァンカ氏)は、基本的に父親を嘘つき、または妄想いんちき男、もしくはその両方よばわりした」と投稿した。