映画「ピーターラビット」食物アレルギーシーンで炎上 ソニーが謝罪

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米国で2月9日公開されたコメディ映画「ピーターラビット」(Peter Rabbit)に、食物アレルギーを軽率に描いたシーンがあると非難を浴び、製作のソニーピクチャーズ(Sony Pictures)と監督、脚本家が謝罪する事態となった。

同作品は、ビアトリクス・ポター(Beatrix Potter)氏の大ベストセラー絵本「ピーターラビット」をソニーピクチャーズが実写化したもの。監督はウィル・グラック(Will Gluck)、コメディアンのジェームズ・コーデン(James Corden)が主役のピーターラビットの声優を務める。

問題のシーンは

非難されている場面は、ラビットたちが、ドーナル・グリーソン(Domhnall Gleeson)演じるトーマス・マクレガーに対して、食物アレルギーがあると知りながら、アレルギー源となるブラックベリーを武器として投げつけるシーン。マクレガーは、ベリーを飲み込み、アレルギー治療剤のエピペン(EpiPen)を注射しようとするが、アナフィラキシーショックを起こし倒れこんでしまう。作戦が成功したラビットたちは、歓声を上げる。

アレルギーの子供を持つ母親らは、死に至ることもある食物アレルギーを冗談にしてはならないと、ツイッターやフェイスブック上に、ハッシュタグ#boycottpeterrabbit 「ピーターラビットをボイコットせよ」をつけ、非難の声をあげた。

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食物アレルギーを持つ子供のための団体「Kids With Food Allergies Foundation」は、映画を非難し、子供たちとアレルギーによるいじめのシーンについて話し合うよう勧めた。

また、 「Asthma and Allergy Foundation of America」の代表、Kenneth Mendez氏は、映画を見た人がアレルギー反応を軽く受け取るリスクがあるとして、映画製作者は、食物アレルギー軽率に扱ってはならないと公開書簡をウェブサイトに掲載。
「Food Allergy Research & Education organization」などの団体も問題のシーンについて言及し、フェイスブックを通じて警告を行った。
10日には、オーストラリアを拠点とするアレルギーとアナフィラキシーのチャリティ団体「Globalaai」は、Change.orgで、ソニーピクチャーズが謝罪をするよう嘆願書の募集をスタート。オーストラリアでは10人に1人の子供が食物アレルギーと診断されているという。

ソーシャルメディア上では、行き過ぎたユーモアだという意見と、これはただの映画で、親はアレルギーについて子供と話し合うきっかけにすればよい、#boycottpeterrabbitこそジョークだろう、など意見は混在している。

11日(日)、ソニーピクチャーズは、「漫画のようにコミカルなシーンにおいても、アレルギーを軽んじるべきではなかった。」とし、心からお詫び申し上げますと声明を発表した。

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