NYグランドセントラルオイスターバー再び閉鎖。営業再開からわずか12日

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マンハッタンのグランドセントラルターミナル内にある老舗レストラン「グランドセントラルオイスターバー」(Grand Central Oyster Bar)は12日、営業を一時停止すると発表した。

創業107年目を迎えるオイスターバーは、新型コロナウイルスの感染が拡大した3月中旬に閉鎖。9月30日より客数を25%に制限し、営業を再開したところだった。

ゼネラルマネージャーらは共同声明で、「(営業再開後)愛するニューヨーカーや世界中の友人たちに、素晴らしい体験を提供するため、最善を尽くそうとした」と述べつつ「新型コロナウイルスのパンデミックで引き起こされたビジネスと人々の往来の減少によって、再び店を一時的に閉鎖しなければならない」と語った。

観光客やグランドセントラルターミナルを利用するビジネスパーソンに人気が高い同店は、席数を440席から81席へと縮小し、営業を再開していた。

エグゼクティブ・シェフのサンディ・イングバー(Sandy Ingber)氏は、再開後の来客数は、想像よりはるかに少なかったとニューヨークポスト紙に語った。再開後の収益は「通常の3%」だったという。苦しい経営状況が続いているが、経営陣の間では、廃業に関する話し合いは行われていないと明かした。今後、貸主のMTAと協議を予定しており、テナント料の免除を求める予定だと語っている。

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先週、セントラルパーク内の有名レストラン「ローブ・ボートハウス」(Loeb Boathouse)が従業員175人を解雇したと報じられ、廃業の憶測が流れた。しかし同店の広報担当者はその後、来年4月に営業再開を予定していると発表している。

ニューヨーク州のトム・ディナポリ会計監査官は1日、新型コロナウイルスの影響により、今後6カ月間で、ニューヨーク市の飲食店の3分の1から半分が廃業に追い込まれる可能性があると試算を示した。
報告書では、最大で1万2,000件の飲食店が廃業し、15万9,000人の雇用が失われる可能性があると述べている。