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公判は29日から、ギレーヌ・マクスウェル被告 弁護側の戦略は?

ジェフリー・エプスタイン元被告による性的虐待の対象とするべく、少女らをグルーミング(手なずける行為)をしたなどとして起訴されたギレーヌ・マクスウェル被告。今月29日から始まる裁判を前に、弁護側は、戦略の一環として、告発者の記憶に過誤があると主張する可能性があることがわかった。

BBCによると、マクスウェル被告の弁護人は、裁判所に提出した文書で、精神医学と記憶の著名な専門家を法廷に呼び、証言を提供する計画であることを明かした。

この中に挙げられた精神医学の専門家で、過誤記憶の第一人者だというエリザベス・ロフタス氏は、これまでに、ハーヴェイ・ワインスタインやテッド・バンディ、OJシンプソンを含む、300件以上の裁判で証言を行なっているという。

カリフォルニア大学アーバイン校のWebページに記載されたプロフィールには、「実験によって、人の記憶がいかに、言われたことによって変化されるかを明らかにした」とあり、「事実やアイデア、暗示、その他の事件後の情報によって、人の記憶は修正される」と説明している。

弁護人が提出した文書には、「過誤記憶は、本当の記憶と同じように、自信や詳細、感情を伴って描写されることを示す、科学的研究を説明する」としている。

このほかには、法心理学者のパーク・デイツ氏の名が挙げられている。デイツ氏は、40年間のキャリアで、1,000件を超える性的虐待疑惑の評価に加わってきたという。

デイツ氏は、告発者との信頼を築くことは、背後に彼女たちが虐待される意図があること自動的に意味するものではないと証言する予定だという。

これに加えて、デイツ氏は、「グルーミング」という用語に一貫した定義が存在せず、よって、マクスウェル被告が、エプスタイン元被告のために性的マッサージを手配したと主張することにより、「(エプスタインの)代理としてグルーミング」したと証明できる経験的証拠はないと、説明するという。

これら専門家の証言の承認に関する審問は、水曜日に予定している。

英国のメディア王だった故ロバート・マクスウェル被告の娘、ギレーヌ・マクスウェル被告(59)は、昨年7月、1994年から2004年にかけて、エプスタイン元被告の性的虐待の対象とするために、未成年の少女を勧誘、グルーミングしたとして逮捕、起訴された。その後、性的人身取引の罪も加えられた。現在、ブルックリンにある拘置施設に収監されている。

エプスタイン元被告は未成年の少女らにマッサージや性行為をさせたとして、フロリダ州で2007年に起訴された。翌年、連邦検察と司法取引を行い、2件の買春勧誘罪を認め、13カ月間服役した。ただし、服役中は、週6日12時間、刑務所を出てプライベートオフィスで仕事を許可されていた。2019年7月に、少女らを性的搾取の目的で人身取引したとして、ニューヨーク南部地区連邦検事局によって逮捕、起訴されたが、勾留中に自殺をはかり死亡した。

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