ニューヨーク州 公共の場でのマスク着用を義務付け

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ニューヨーク州のクオモ知事は15日の会見で、公共の場で6フィート(約1.8メートル)のソーシャル・ディスタンス(社会的距離)を確保できない場合、マスクなどのフェイシャルカバーの着用を命じると発表した。
18日から州全域で義務付け、違反した場合、最終的には罰金を科す可能性もあると述べた。

米疾病対センター(CDC)は3日、新型コロナウイルス(COVID-19)を防止するためのマスク着用を「推奨する」と、従来とは180度異なる方針を発表している。
CDCはガイドラインで、最近の研究結果から、感染していても無症状の人や発症前の人が、ウイルスを拡散している可能性があることが分かったと説明。食料品などのソーシャル・ディスタンスを実践しにくい場所では、布製フェイスカバーを着用することを推奨している。なお、フェイスカバーの着用は、ソーシャル・ディスタンスに置き換わるものでないとして、外出先では、引き続き他人と6フィート以上の距離を保つよう求めている。

ニューヨーク市のデブラシオ市長は2日、外出時にマスクやフェイスカバーで鼻や口を覆うよう呼びかけた。
デブラシオ市長は15日朝の会見でも、食料品店は、顧客に対しフェイスカバー着用を要求すべきだと主張している。

NY州の累計死者数は11,586人に

ニューヨーク州の感染者数は21万3,779人(+11,571)、累計死者数は、前日より752人増え、1万1,586人となった。752人のうち、老人ホームでの死者は45人。

累計死者数の中に、ニューヨーク市の「推定」死者数3,700人は含まれていない。市保健当局は昨日、検査を受けていないが、COVID-19で死亡したと推定される死者数を、新たに集計に加えると発表していた。
クオモ氏は、老人ホームやその他の施設と協力し、COVID-19に関係する死者を確認しているとし、死者数は今後修正される可能性があると述べた。

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入院患者数(15日時点:1万8,335人)やICUの患者数は純減。クオモ氏は、まだ危機は脱していないが「増加曲線のカーブを変えることができた。」と語った。また、ミシガンに100台、メリーランド州に50台の人工呼吸器を送付すると発表した。

ニューヨーク州では今週、抗体検査を開始。現在1日2,000人のペースで行っているが、米食品医薬品局(FDA)に1日10万人(1週間で50万人)の検査の承認を要求したことを明らかにした。医療従事者やファーストレスポンダー、必須事業の労働者の検査を優先的に行っていく方針。クオモ氏は、ニューヨーク州の人口は1,900万人で、検査能力の拡大には、連邦政府の支援が必要だと繰り返し主張した。

事業再開の基準に関して、大規模検査のほか、「サービスや製品など事業の必須度合い」と「感染拡大のリスク」を挙げた。これらの基準のマトリックスに照らし合わせ、再開の優先順位を検討するとしている。