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「セントラルパークカレン」差別を受けたと元勤務先を提訴

昨年5月、セントラルパークで犬の散歩中、紐をつなぐよう注意した黒人男性を警察に通報し、強い非難を浴びた白人女性のエイミー・クーパー(Amy Cooper)氏が、解雇を決定した元の勤務先を提訴した。

エイミー氏が務めていた投資会社のフランクリン・テンプレトン(Franklin Templeton)社は、通報騒ぎの後、「いかなる人種差別も容認しない」しないとして、内部調査の結果、エイミー氏の解雇を決定したと発表した。

エイミー氏は、マンハッタンの連邦地裁に提出した訴状で、会社側は、解雇に至ったエイミー氏と黒人男性とのやりとりを十分に調査していないと主張。人種と性別を理由に雇用主から差別を受けたと訴えている。

2人のやりとりは、通報されたクリスチャン・クーパー(Christian Cooper)氏が撮影した動画に収められている。この中で、注意を受けたエイミー氏は、電話で「アフリカン・アメリカンの男性がいる。私はセントラルパークにいる。男性が私を撮影しており、私と犬を脅している」と、警察に繰り返し話し、最後はパニックになった様子で「早く警察官をよこして」と叫ぶように訴えた。

一方、クリスチャン氏は「こちらに近寄らないで」と距離を保つよう求め、「警察に通報すればいい、好きなようにすればいい」と、エイミー氏に冷静に話しかけている。

クリスチャン氏の姉妹がSNSにこの動画を投稿すると、エイミー氏には「セントラルパークカレン」のあだ名がつけられ、白人特権を利用して、黒人の命を危険にさらす行為だとして、非難が殺到した。

エイミー氏は訴状で、通報は人種差別に基づくものではなく「公園で1人でおり、死ぬほど怖い思いをした」ためと説明。さらにクリスチャン氏から自分は「ターゲット」にされ、「やりすぎだ」と批判した。

なおエイミー氏は当初の声明で「犬にリードをつけずに不適切に行動していたのは私であるにも関わらず、感情的に反応して、彼の意図について誤った思い込みをしてしまった」と、クリスチャン氏の振る舞いは適切との考えを示し、謝罪していた。

エイミー氏の代理人、アンドレア・M・パパレラ (Andrea M. Paparella)氏は「クーパー氏は、話を聞かれることなしに判断され、人生を壊された」と語っている。

フランクリン・テンプレトン側は、今回の訴訟について「状況が事実を物語っており、同社は適切に対応したと考える」と述べ、解雇の決定に問題はないとの姿勢を示している。

マンハッタン地検は起訴取り消し

マンハッタン地検は昨年7月、エイミーさんを虚偽通報をした罪で起訴したが、今年に入り、検察が満足する程度まで修復的司法のセッションを完了したとして、起訴を取り下げた

なおクリスチャン氏は、エイミー氏の起訴に関して、ワシントンポスト紙への寄稿で「割り切れておらず、捜査に協力しないことを選択した」と宣言。職を失うなど、すでに高い代償を支払っており「刑事告発によって得られるものは少ない」と、当初から検察に協力しない姿勢を示していた。

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