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全米各地で暴走中。ネットで話題の「カレン」とは?

最近米国では「カレン」(Karen)という女性の名が、SNSを中心に話題となっている。

ニューヨークのセントラルパークでは5月末、黒人男性に脅されたと虚偽の通報をした白人女性は、カレンと名付けられ、動画とともに拡散。女性は、白人特権を利用して、黒人の命を危険にさらしたとして大きな批判を浴びた。マンハッタン地区検事長は7月、虚偽通報を行ったとしてエイミー・クーバー(Amy Cooper)氏を起訴したと発表した

サンフランシスコでは6月、自身の建物にBlackLivesMatterのスローガンを書いていた男性を、通りすがりの白人カップルが警察に通報。通報した白人女性は「サンフランシスコ・カレン」と呼ばれ、批判を浴びた。結果、カップルは職を追われることになった。

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さらに同月、ニューヨークのベーグル店で、マスクの未着用を指示されたことに反発し、大声で罵ったり、他の客にわざと咳をかけたりする白人女性の動画が拡散された。この女性は「コーフィング・カレン(咳かけカレン)」と呼ばれ、ネット上では彼女の個人情報を特定する動きがあった。

このようにカレンは、特定の個人を指すものではなく、他人の迷惑を顧みない、わがままな白人女性に対するインターネットスラングだ。ネットでは「カレン」が毎日のように誕生しており、炎上の例をあげると枚挙にいとまがない。インスタグラムで#karen のタグを検索すると、84万件以上の投稿がヒットし、動画や風刺画像などが多数公開されている。

CNNは記事の中でカレンについて、(1)スターバックスで癇癪を起こす (2)ちょっとしたことで店のマネージャーを出せと要求する (3)自分の要求を通すために泣きわめく (4)黒人の言動を警察に通報する白人女性だと紹介している。

最近は、ブラックライブズマター運動の高まりを受け、些細なことで黒人を警察に通報する、人種差別的な白人女性を非難する言葉として急速に広まっている。

「カレン」の由来は?

インサイダーによると、カレンというスラングの正確な由来は分かっていないという。最も可能性が高い説として、アメリカの人気コメディアン、デーン・クック(Dane・Cook)氏が2005年、ネタの中で、嫌われがちな友達の代名詞として、カレンという名前を用いたことが挙げられているものの、他にも多くの説が存在するため特定は難しそうだ。

なお、スラングや慣用句専門のオンライン辞書サイト「アーバン ディクショナリー」は、2018年に初めて「カレン」を掲載した。同書はカレンを「失礼で不愉快、鼻持ちならない中年の白人女性に関連するステレオタイプな名前」と定義している。

本名が「カレン」の人はどう思ってる?

カレン・サン(23)さんはCNNに対し、「カレンという名前で冗談を言われることはあるが、非難する人は誰一人としていない。」と語った。

またカレン・シム(23)さんは「悪意あるあだ名やコメントが自分宛ではないと分かってはいるが、やっぱり自分の名前が書かれていると少し気にしてしまう。何かしら意見するときに他人の目を恐れてしまう。」と心の内を語っている。

なおCNNによると、米国では50年代から60年代にかけて、新生児にカレンの名前をつけるのが流行していた。当時はトップ10に入るほどのポピュラーな名前だったが、2018年には635位までランクダウンしているという。

「カレン」以前は?

人種偏見に基づいた行動を取る白人女性には、カレン以外にも様々なニックネームがつけられてきた。

カリフォルニア州オークランドでは、公園で炭を使ってバーベキューをするのは違法だとして、黒人男性を通報した白人女性に対し、ネットユーザーは「バーベキューベッキー」(#BBQBecky)と命名。些細なことで警察に通報した白人女性として、ネット上で非難を浴びた。

▼#BBQBecky2018年5月、オークランドの湖のほとりでバーベキューをする黒人家族を警察に通報し、非難殺到

サンフランシスコの路上で水を販売していた黒人の子供を通報した白人女性は「パーミットパティ」(#PermitPatty)、ミズーリ州セントルイスでアパートに入ろうとした黒人男性を妨害した白人女性「アパートメントパティ」(#ApartmentPatty)、サウスカロライナ州で黒人の少年に暴力を振るい、プールから追い出した女性は「プールパトロールポーラ」(#PoolPatrolPaula)などと呼ばれ、ネット上で激しく批判される出来事が起きた。

非難を浴びているのは女性だけではない。ノースカロライナ州で、地元のプールに遊びに来た黒人親子に対し、身分証の提示を要求した上、警察に通報した男性は「アイディーアダム」(#IDAdam)と非難を浴び、勤め先を解雇された。

様々なバリエーションがあるが、最近は「カレン」が支配的になってきたという。ネットミーム百科事典「Know Your Meme」の編集者、Matt Schimkowitz氏は、インサイダーに「カレンのミームは、オンラインの白人女性に対するすべての批判形式を受け継いだかのごとく、拡大した」と語っている。

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