潜水艇「タイタン」CEOの妻、タイタニック号沈没事故で死亡した有名な夫婦の子孫だった

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潜水艇「タイタン」の事故で死亡した運営会社「オーシャンゲート」の創業者の妻の祖先は、タイタニック号沈没事故の犠牲者となった有名な夫婦だったという。

豪華客船タイタニック号は1912年4月、氷山に衝突。船は北大西洋の海に沈み、1,500人以上が犠牲となった。

ニューヨークタイムズによると、オーシャンゲートのストックトン・ラッシュCEOの妻ウェンディ・ラッシュ氏は、大手百貨店メイシーズの共同設立者イサドール・ストラウス氏とアイダ・ストラウス氏の玄孫(4代後の子孫)だという。ストラウス夫妻は、最も裕福な乗船客の1人で、一等船室に搭乗していた。

タイタニック号の生存者の証言では、アイダさんは、女性と子供たちが優先された救命ボートに乗るのを拒み、40年間連れ添った夫と共に船に残ったという。船が海に沈む間、夫妻が甲板の上で腕を組む姿が目撃されていた。

映画「タイタニック」にも登場

ストラウス夫妻の逸話は、極限の状況下でのラブストーリーとして、ジェームズ・キャメロンが監督した映画「タイタニック」(1997)にも登場する。

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作品では、海水が流れ込む部屋の中で、老夫婦が手を取り合い最期を迎える場面がある。劇場版からはカットされたが、アイダさんが下船を拒否するシーンも撮影されたという。

なお、ラッシュ氏の妻ウェンディさんは、オーシャンゲートのコミュニケーション・ディレクターを務めており、過去2年間で3度、タイタニック号の残骸を訪れていたと伝えられている。

18日に消息を絶ったタイタンは、22日に船体の一部とみられる破片が海中で発見された。米沿岸警備隊は、破片は「壊滅的な爆縮」によるものと発表し、ラッシュ氏を含む5人のクルーの生存は、絶望的との見方を示した。