プリゴジン氏 そもそもベラルーシ行ってない?

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ルカシェンコ大統領の仲介で、ベラルーシに亡命したとみられていた民間軍事会社「ワグネル・グループ」の創設者、エフゲニー・プリゴジン氏が、ロシアに戻ったという。

ルカシェンコ氏が自ら記者団に語ったもので、ニューヨークタイムズによると、同氏は6日、プリゴジン氏は、木曜朝の時点で生まれ故郷のサンクトペテルブルクにいたと説明。その後モスクワに行ったか、その他の場所に移動したかもしれないと話したという。

前日にプリゴジン氏と話をしたと明かし、ワグネルは「できる限りロシアに対する義務を果たし続ける」と述べたほか、プリゴジン氏は「自由人だが、今後はどうなるかわからない」と語ったという。

ルカシェンコ氏は先月27日、モスクワに進軍するワグネルの反乱を止めるために、プリゴジン氏を電話で説得したと主張。ベラルーシへの安全な亡命と引き換えに、数千人の部下によるモスクワへの「正義の行進」を放棄させたと述べるなど、手柄を強調した。さらに、プリゴジン氏は同日、ベラルーシ入りしたとしていた。

そもそもベラルーシに行っていない?

一方、米国防総省の匿名の関係者は、タイムズの取材に、プリゴジン氏は反乱以降、ほとんどの期間、モスクワとサンクトペテルブルグの間にいたと答えたという。さらに、動きを隠すために替え玉を使用しており、ベラルーシに行ったことがあるかさえ不明との見方を示した。

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反乱後、ロシア治安当局が実施したワグネルの本部の捜査で、プリゴジン氏の影武者が使用したとみられるパスポートが押収された。

パスポートは、ロシアのメディアFontanka.ruが掲載した押収品の画像に含まれており、これを見たリトアニアの治安当局はFacebookで、2020年にプリゴジン氏の替え玉が入国するために使用したと指摘していた