プリゴジンは生きていて復讐を計画している、ロシア政治アナリストが主張

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飛行機事故により死亡したとされるロシアの民間軍事会社「ワクネル・グループ」の創設者、エフゲニー・プリゴジン氏について、ロシア人政治アナリストが、現在も生存しており、ロシア国外で復讐を計画していると主張した。

英紙デイリー・メールによると、生存説を唱えているのはモスクワ国際関係大学の元教授、ヴァレリー・ソロヴェイ氏。死亡したのは影武者で、国外で「生きていて、元気で、自由だ」と語った。

プリゴジン氏を含む10人が乗っていたとされるプライベートジェットが墜落したのは先週水曜日。飛行機は午後6時にモスクワのシェレメーチエヴォ国際空港を出発し、サンクトペテルブルグに向かっていた。墜落地点はモスクワから北西に250キロほど離れたトヴェリ地方の森林地帯で、事故発生後、機体が真っ逆さまに墜落する動画がSNSに複数出回った。

ロシア当局によると、搭乗者名簿に乗務員3名とプリゴジン氏とワグネルの最高司令官ドミトリー・ウトキン氏を含む7人の名前があった。事故の翌日、プーチン大統領は、6月に軍指導部への反乱を起こしたプリゴジン氏を「複雑な運命を背負った人物だった」と過去形で述べ、「人生でいくつかの重大な過ちを犯したが、必要な結果も達成した」と語った。ロシア当局は27日、テレグラムの投稿で、遺伝子検査の結果、死亡者10人の身元が名簿と一致したと発表した。

ソロヴェイ氏は、プリゴジン氏は、ロシアの安全保障会議によって立案されプーチン大統領によって承認された「暗殺計画」を、影武者を使ってかわしたと主張。ロシア当局は計画が失敗したことを承知しており、遺伝子について嘘をついていると非難した。

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墜落原因について「ロシアの防空システムによって撃墜された」とし、「機内の爆発はなかった。外側から撃ち落とされたのだ」と説明。西側当局者らの見方を否定した。

ロシア政府は事故への関与を否定しており、事故原因について明らかにしていない。一方、米国および西側当局者らは、墜落は機内の爆発によるもので、飛行機に爆弾や何らかの装置が仕掛けられた可能性があるとの考えを示している。

ソロヴェイ氏はさらに、プリゴジン氏は「自分を滅ぼそうとし、自分に近しい人たちを滅ぼした人々に復讐するつもりだ」とも語った。

プリゴジン氏は16億ポンド(2950億円)に相当するビットコインにアクセスが可能だといい、「復習には十分すぎるほどだ。野心、エネルギー、勇気、彼にはそれら多くが備わっている」と述べた。

プリゴジン氏の亡命先はワグネルの関係の深いアフリカではないとしつつ、来月早々に明かすと予告した。

プリゴジン氏の影武者の存在は以前から報じられている。6月の反乱後にロシア治安当局が実施したワグネルの本部の捜査で、プリゴジン氏の影武者が使用したとみられるパスポートが押収された。

ヴァレリー・ソロヴェイとは?

ロシアの独立系ニュースサイト「メドゥーサ」によると、ソロヴェイ氏は政治科学者で、2019年に「政治的理由」を理由に、モスクワ国立国際関係大学の広報部長の職を退いた。

陰謀論めいた予告をすることで知られ、2016年のインタビューでは、プーチン大統領が翌年末までに交代すると主張したこともあった。

ロシア国営メディRTは、ソロヴェイ氏がテレグラムのチャンネル「General SVR」を通じて、ロシア当局者に関する情報を投稿した疑いがあると報じている。

同チャンネルは、クレムリン内部に詳しい人物が運営するとされ、ウクライナ侵攻開始以来、プーチン氏の重病説などを度々投稿している。