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米下院、マリファナの非犯罪化法案を可決。連邦議会で初めて

米下院議会は4日、マリファナ(大麻)を非犯罪化し、過去のマリファナ関連の犯罪歴を抹消する法案を、228-164の賛成多数で可決した。民主党議員222人に加え、共和党から5人が賛成に回った。
連邦議会レベルで、マリファナの非犯罪化が承認されるのは今回が初めて。

「マリファナの再投資機会および抹消法案」(Marijuana Opportunity Reinvestment and Expungement、MORE Act)では、規制物質法(CSA)の対象物質からマリファナを削除し、製造および配布、個人的な所有に関する刑事罰を抹消する。

マリファナ製品には5%を課税する。税金で基金を設立し、マリファナの犯罪化で影響を受けた、コミュニティの個人や企業を支援するための職業訓練プログラムや法的サービス、薬物治療などに充てる。大麻関連の合法的な企業は、中小企業局(SBA)が提供するローンやサービスを利用できる。
また同法案では、マリファナは「カナビス」(cannabis)という言葉に置き換えられる。

人種間の不平等を是正

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MORE法案は、ジェロルド・ナドラー下院司法委員長(民主党・ニューヨーク州)が昨年7月に提出し、11月に下院司法委員会で承認されていた

ナドラー氏は「マリファナの禁止は、有色人種が職を得ることができないことを意味し」、大きな影響を及ぼしてきたと述べた。「所持による有罪判決の付随的帰結」により「しばし永久に、二流の地位とする米国人を何百万人も生み出してきた」と語った。法案は「マイノリティのコミュニティが、この国で平等に生きることを実現するための取り組みの一環」と述べた。

ピュー研究所の報告によると、2018年の薬物逮捕者の40%はマリファナに関連するものであり、逮捕者のうち90%は、マリファナの所持だった。
アメリカ自由人権協会(ACLU)の報告書では、黒人と白人のマリファナの使用率は同程度であるにも関わらず、マリファナ所持で逮捕される可能性のある黒人の割合は、白人の3倍以上だとしている。

ニューヨークタイムズは、同法案の可決を「薬物戦争で悪化した刑事司法制度における人種間格差を是正するための、連邦政府の包括的な取り組みを示したもの」と評価した

現在米国では、嗜好用マリファナは15州で合法化されている。医療用マリファナは35州。
ニューヨーク州では昨年8月、州の刑法などの一部を改定し、マリファナ所持に関する非犯罪化の範囲を拡大した。法改正により、州全体で25,000人近くの犯罪歴が抹消された。

なお、共和党が多数を占める上院では、MORE法案が可決される見込みは少ないと見られている。共和党議員からは、コロナ法案よりも、マリファナを優先させたと非難の声が上がった。
また民主党の穏健派議員に対する攻撃を回避するため、10月に予定していた同法案の採決を選挙後に延期したと指摘する声も寄せられた。

一方で、法案を支持した共和党のマット・ゲイツ下院議員(フロリダ州)はスピーチで、11月3日の選挙で5州が嗜好用マリファナの住民投票を行った結果、全州で合法化が決定したと指摘。「唯一分かったことは、アフガン戦争から抜け出す方が、麻薬戦争から抜け出すよりも人気が高いということだ」と述べた。「麻薬戦争の結果判定では、麻薬が勝利したと言えるだろう。米国人は、収監や限られた研究、限られた選択、医療用として制限を設ける政策を支持していないからだ」と合法化を促した。

昨年Axios/SurveyMonkeyが実施した世論調査では、国民の63%が連邦レベルでの合法化を支持している。

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