「トランプに騙された!」Qシャーマン、議事堂襲撃を後悔

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議事堂襲撃に加わり、不法侵入や治安紊乱行為などの疑いで逮捕・起訴された「Qアノン・シャーマン」ことジェイコブ・アンソニー・チャンスリー(元ジェイク・アンジェリ)被告(33)が、トランプ氏に騙されたと後悔しているという。代理人のアル・ワトキンス氏がKSDKに語った。

ワトキンス氏は「トランプ氏は、何カ月にも渡って嘘をつき、恐ろしいことを暗示し、誇張された演説で怒りを煽り、彼らを動機付けた。さらに、彼らを議事堂まで行進するよう誘導したのだ」とトランプ氏を非難。「彼(チャンスリー)は大統領に騙されたことを非常に後悔している」と述べ、「ツノと毛皮をつけ、瞑想とオーガニック食品を好む私のクライアントに関して、他の襲撃犯と同類とみなし、単純に魔法のつえを振ることはできない」と安易な判決を下さないよう訴えた。

トランプ氏が退任する前にも、ワトキンス氏は、チャンスリー氏がトランプ氏の呼びかけに従ったにすぎないと主張。さらに恩赦を与えられるべきだと訴えていた。

トランプ氏は20日、議事堂襲撃に加わった支持者らに恩赦を与えることなく、ホワイトハウスを去った。

Qシャーマンとは

チャンスリー氏は以前から、トランプ支持者の集会やアリゾナ州の投票集計所で活動する姿がビデオに収められており、地元メディアのアリゾナセントラルは同氏を、アリゾナにおける右派の政治集会ではお馴染みの存在と伝えている。

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少なくとも2019年から州議会議事堂付近でQアノンに関連する様々な陰謀論を触れ回っていたという。アリゾナ・リパブリックの昨年のインタビューでは、バイキング姿は人目を引くためで、人々にQアノンの考えと真実を話すことができるからだと答えている。

現在の職業は不明だが、俳優を志していたという噂もある。

6日、チャンスリー氏は星条旗を結びつけた長い槍を持って議場に押し入り、ペンス副大統領の席に座り、記念撮影。さらに「もはや時間の問題だ。裁きが下される」と書いたメモを残していた。また「ここには多くの裏切り者がいる。彼らにガスマスクをつけさせ、地下要塞に退避させたという事実は、俺たちは勝利したことになる」とNBCニュースに語っていた。

議場に押し入るQシャーマンら

FBIの聴取に「すべての”愛国者”は、DCに来るようにという大統領の要請で」首都ワシントンを訪れたと回答したほか、20日のバイデン氏の就任式に、再び議事堂に戻る計画だと話していた。

15日に行われた保釈審問で、アリゾナ州フェニックスの連邦地裁判事は、チャンスリー被告には「逃亡の深刻なリスク」と、一週間後に控えた就任式を含む「地域社会への危険」があるとして、被告人の拘留を継続するよう命じた。