「紋章」使用は問題なし?ヘンリー&メーガンの新プロジェクトに疑問の声

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王室離脱から4年目を迎えるヘンリー王子とメーガン妃。新たなプロジェクトに向けて動き出した。

12日に新ウェブサイト「Sussex.com」をローンチし、翌13日にはレモナダ・メディアとポッドキャストコンテンツの配信で提携したことを発表した。声明では、2022年に制作しSpotifyで配信したメーガン妃の「アーキタイプ」全13話を「すべての音声プラットフォーム」で配信するほか、新たにオリジナルシリーズも開発する計画を明らかにした。

14日のバレンタインデーは、ヘンリー王子が創設したスポーツイベント「インヴィクタス・ゲーム」の来年2月の開催地、カナダのウィスラーを夫婦で訪れた。2日間にわたってコーチや選手と会い、トレーニングプログラムを体験する予定と伝えられている。

夫妻といえば、オプラ・ウィンフリーとのインタビューやネットフリックスのドキュメンタリー、ヘンリー王子の回顧録「Spare」を通じて王室の内情を赤裸々に暴露し、世間を賑わせたことが記憶に新しい。先日チャールズ国王のがんを発表したばかりの王室にとって騒動は避けたいところだが、新プロジェクトをめぐってさっそく賛否の議論が噴出している。

英紙デイリーメールによると、王室関係者からは、ウェブサイトにおけるサセックス称号の使用を「挑発的」行為で、王室離脱に際してエリザベス女王と交わした合意事項に違反していると非難する声が上がった。ある情報筋は、チェンバレン卿にとって「大きな問題」に発展するとも指摘した。

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ウェブサイトのトップページには「ヘンリー王子&メーガン、サセックス公爵夫妻のオフィス」と表示されている。

女王との合意内容は公表されていないが、一部では、夫妻は王室離脱後は王族としての地位を金銭的利益のために利用しないことを確約したとも伝えられている。

なお、夫妻にサセックスの称号が与えられたのは2018年5月。王室は2人の結婚に合わせて、女王がヘンリー王子に公爵位を与え、ヘンリー王子はサセックス公爵、メーガン妃はサセックス公爵夫人になると発表した。

こうした批判に対して、夫妻の関係者は、サセックス公爵・公爵夫人は「サーネーム(姓)で、ファミリーネーム」であり、ホームページの表記は単なる事実の提示に過ぎないと反論。問題にあたらないとの見方を示している。

紋章の使用はセーフ?

ホームページに使用された「紋章」についても、疑問の声が上がった。

トップページには小さくメーガン妃の紋章が表示されている。

結婚から間もなく発表された紋章は、メーガン妃がデザインに深く関わったとされ、妃の個人的なシンボルが散りばめられている。盾右側の背景の青はカリフォルニア沿岸の太平洋を、3本の黄金線は太陽の光を、羽根ペンはコミュニケーションと言葉の力を象徴するとされている。

Peopleは、ヘンリー王子にも紋章があり、二人のデザインを合わせた「夫婦の紋章」を作成することも可能と指摘する一方で、メーガン妃の紋章のみを採用したのは、あらかじめ夫のデザインが組み込まれていることを考慮した結果ではないかと推察している。メーガン妃の紋章の左側にはヘンリー王子のデザインが反映されている。

これに加えて、ある王室ブロガーからは、デザインがアップデートされていないとの指摘も上がった。

「Get’s Royals」を運営するブロガーは、ヘンリー王子の紋章(左側)に描かれた宝冠は、継承者の息子に使用されるデザインで、父チャールズが君主となり、国王の息子となった現在は変更されるべきだと指摘した。宝冠の5つの突き出た部分は3つに変更されるべきなのだという。

英紙テレグラフは、夫妻は紋章の使用を制限されないとの解釈を示しているが、英王室の伝記作家ヒューゴ・ヴィッカーズ氏は同紙の取材に、夫妻は引き続き「自分たちの王室の地位を主張している」と批判。「彼らは自分たちの王室の地位を利用しないと言ったが、これはまさにそのことだ」と加えた。