ニューヨーク市の地下鉄で、男性が線路に突き落された事件で、ニューヨーク市警察は24日、ラマール・マクレイ(Lamale McRae)(41)をクイーンズで逮捕。その後、殺人未遂や暴行罪などで起訴した。

事件が起きたのは、21日午後2時40分ごろ、ブルックリンを走行するLラインのマートル–ワイコフ・アベニュー駅。

警察が公開した監視カメラの映像には、線路際にいたマクレイ被告が、手にしていた荷物をおろし、周囲を見渡した後、反対側を歩いていた男性に突進。ホームから突き落とす様子が撮影されている。

WABCニュースなどによると、マクレイ被告には、殺人未遂を含む30件以上の逮捕歴があった。1997年に殺人未遂と強盗罪で有罪判決を受け、約20年間服役していた。2018年5月に仮釈放されていた。

ニューヨークポスト紙は、マクレイ被告の親戚が、ブルックリンのアパートメントの共有部分に、被告の写真と共に「見かけたら、不法侵入で警察に通報するよう」張り紙をしていたと伝えた。

親戚の1人は、認知症を患っていた母親が2年前に死去してから、マクレイ被告の精神状態が悪化したと語っている。「彼には治療が必要だったが、病院が退院させた」と明かした。事件について「彼はそのようなことをする性格ではない」「良い人だったが、突然おかしくなった」と話した。

被害者の男性ディビッド・マーティンさん(32)は、自宅のベッドから起き上がることができない程のけがを負ったという。母親は、ディビッドさんは飲食店でウェイターとして働いており、健康保険に加入していなかったと明かした。

市内の地下鉄では、突き落としや暴行事件が相次いでいる。

23日にはブロンクスにある149ストリート駅で、62歳の男性が、暴行を受けホームから線路に転落した。警察は、SNSでトレンドとなっている「ノックアウトゲーム」チャレンジの疑いがあるとして捜査に着手。24日に、デショーン・スミス(Deshaun Smith)(21)を、暴行やハラスメントの罪で逮捕・起訴した。

17日には、クイーンズのジャクソンハイツ・ルーズべルトアベニュー駅で、男性が犯人の男と口論の末、ホームに入ってきた電車に向かって突き飛ばされ、死亡した

市民から安全強化を求める声が高まる中、キャシー・ホークル知事は22日、警官のパトロールに必要な残業代について、州が1日1,200時間分の費用を負担すると発表した。会見に同席したエリック・アダムス市長は、地下鉄で発生している殺人事件の40%は、メンタルヘルスに問題を抱える人物によるものと説明し、安全対策は、これらの人々に焦点を当てることが必要だと強調した。

アダムス氏はまた、テレビ番組のインタビューで、地下鉄では「イヤホンを外し、携帯電話に集中しない」ことが「正しい」と述べ、周囲に注意を払うことを勧めると、市民に警戒を呼びかけている。