電車内で大音量の音楽巡り口論、止めに入った男性が銃で撃たれ死亡

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ニューヨーク市の地下鉄車両内で14日夜、乗客の喧嘩を止めようとした男性が銃で撃たれ死亡した。事件は午後8時ごろ、ブルックリンのブラウンズビルにあるロッカウェイ・アベニュー駅付近を走行中の車両内で起きた。

被害にあったのは、クラウンハイツ在住のリチャード・ヘンダーソンさん(45)。友人とサッカーの試合を見て自宅に帰宅する途中だった。

地元テレビ局によると、ヘンダーソンさんは、大音量の音楽を巡って起きた客同士の言い争いを止めようとしていたという。捜査関係者は、犯人は、喧嘩の相手を狙い発砲した可能性があると語っている。

発砲後も電車は数区間走行を続け、フランクリン・アベニュー – メドガー・エバーズ・カレッジ駅で停車した。背中と肩を撃たれたヘンダーソンさんは、搬送先の病院で死亡が確認された。

犯人は、同駅に到着する前に逃走したとみられており、警察が捜査を進めている。

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一緒にいた男性はニューヨークポスト紙に、犯人の男はスピーカーで音楽を流しながら、車両に乗り込んできたと状況を説明。友人を撃った後、自分も頭を狙われたという。ただし、「われわれは何も言っていない」と語っている。

ヘンダーソンさんは、10年以上アッパーウェストサイドにある私学の交通指導員として働いていた。20年連れ添った妻と3人の子供、2人の孫がいる。25歳の息子はポスト紙に、父は「身の周りの人々の安全を確かめたかっただけ」「穏やかで、人の恨みを買うような人物ではなかった」と語っている。

勤務先の学校は現在、遺族を支援するため、GoFundMeでキャンペーンを開設し、遺族を支援するための寄付を募っている。