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バイデン大統領に共和党がスタンディングオベーション。一般教書演説

バイデン大統領、警察部門の予算削減を求めるスローガン「デファウンド・ザ・ポリス」にノー!

バイデン氏は1日に行った初の一般教書演説で、「デファウンド・ザ・ポリスは、答えではない」と明言。「そのことに皆、合意すべきだ。彼らに資金を提供する。リソースや訓練を供給する」と主張した。

この宣言に、共和党の院内総務ミッチ・マコーネル上院議員とケビン・マッカーシー下院議員を含む共和党議員からもスタンディングオベーションが起こった。

今年1月、マンハッタンのハーレムでは、緊急通報の対応にあたった警察官2人が、男に銃で撃たれ死亡する事件があった。バイデン氏は「警官らの遺族と面会し、彼らの払った犠牲には、一生の貸しがあると伝えた」と明かし、「われわれは、コミュニティの信頼と安全を回復する使命を持ち続ける」と語った。

このほか、銃暴力を削減するため、銃を購入する際の身元調査の導入や、殺傷能力の高いアサルト銃の禁止などの法制化を議員に求めた。

ジョージ・フロイド事件で警察改革運動が拡大

2020年6月に起きた警官によるジョージ・フロイド氏殺害事件の後、全米で警察改革運動が拡大。事件が起きたミネアポリス市議会議員は、「DEFUND POLCE」の文字を掲げ、警察部門の予算削減と解体を宣言した。

警官による暴力への抗議活動「ブラック・ライブズ・マター」ムーブメントの中から、警察部門の予算を他のソーシャルサービスへと再配分する「デファウンド・ザ・ポリス」や、警察解体を求める「アボリッシュ・ザ・ポリス」運動が立ち上がった。

民主党では、アレクサンドリア・オカシオ・コルテス下院議員(ニューヨーク州)、イルハン・オマル下院議員(ミネソタ州)、ラシダ・タリーブ下院議員(ミシガン州)ら左派議員らが、スローガンを支持した。

しかし、ミネアポリス市では、警察部門から800万ドルの予算を削減した結果、銃撃事件が2倍増加。ニューヨーク市でも2020年に、デブラシオ前市長が、警察部門の予算を10億ドル削減したが、その後、犯罪件数が増加傾向にある。同市では昨年、治安の改善を公約に掲げ、デファウンド・ザ・ポリスを否定した中道派のエリック・アダムス氏が、当選を果たしている。

左派議員からは反発も

バイデン氏の方針に対し、コーリー・ブッシュ下院議員(民主党・ミズーリ州)は、「大統領は黒人の命を救うことについては、演説で一度も言及しなかった。資金を与えた結果、2021年は警察の発砲による死傷者数は記録的な数となった」と指摘。予算の削減を訴えた。

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