ニューヨーク市庁舎の前では、プロテスターが連日泊り込みを行い、警察部門の予算削減を求める「デファンド・ポリス」(Defund Police)の抗議デモが続いている。
5月末に起きたミネアポリスの黒人男性、ジョージ・フロイドさんの死亡事件以降、警察改革やデファンド・ポリスの要求は、全米で広がりを見せている。
ニューヨークで23日から続く「オキュパイ・シティーホール」(Occupy City Hall)のデモ活動は、デブラシオ市長と市議会に対し、ニューヨーク市警察(NYPD)の予算60億ドルのうち、少なくとも10億ドルの削減を要求すると共に、教育費やアフォーダブルハウジングの提供、コミュ二ティへの再配分を求めている。
デブラシオ市長は、NYPDの予算削減とソーシャルサービス分野への再分配を約束したが、具体的な金額については触れていない。今年度の市の予算は、6月末が期限となっている。
一方、6月に入り発砲事件が急増するなど、治安悪化を懸念する声もある。NYPDの犯罪統計によると、先週市内で発生した発砲件数は、前年同時期に比べ300%以上増加。7月15日から22日の間の発砲件数は56件で、前年同時期は18件だった。