中西部の中高年からアツイ支持 トム・ハンクス主演の新作映画が異例のヒット

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先週末から全米で拡大公開されたトム・ハンクスの主演映画「オットーと呼ばれる男」(A Man Called Otto)が、予想を上回るヒットを記録している。

同作品はスウェーデンで大ヒットした『幸せなひとりぼっち』(A Man Called Ove)のリメイク。ペンシルベニア州ピッツバーグの郊外に住む気難しい男やもめと、新たに引っ越してきた隣人との思いがけない友情を描く。監督は『ファインディング・ネバーランド』や『007 慰めの報酬』で知られるマーク・フォースター。

「オットー」は、3,800館で公開され、祝日を含む週末4日間の興行収入は1,500万ドル以上を記録し、4位を獲得。アナリストの予想(1,000万ドル)を大幅に上回った。

同作品は、”ハートランド”と呼ばれるデトロイトやミネアポリス、デンバー、ソルトレイクシティなど保守色の強い中西部でヒットしているという。

配給元のソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントは、「小さな町の劇場で活気があり」、チケット購入者の60%が女性、46%の観客が55歳以上だったとしている。口コミサイト「RottenTomatos」での観客スコアは、97%と評価も高い。

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ただし、同作品の興収ランキングの75位以内に、ロサンゼルスやニューヨークなどの劇場は含まれておらず、ニューヨークタイムズは「非常にまれ」と伝えた。『バビロン』や『シー・セッド』『アムステルダム』『ティル』『ファベルマンズ』など不調に終わった作品名を挙げつつ、「オットー」の”堅実なデビュー”が、これらドラマ作品に関する劇場公開の「存続の可能性を巡る懸念を回避した」と評した。