マンハッタン・アッパーウエストサイドで13日、日米市民交流イベント「ジャパンパレード」が開催された。13回続いた恒例のジャパンデー＠セントラルパークに代わるイベントとして、また1872年の岩倉具視使節団のニューヨーク訪問150周年記念として実施された昨年に続く２回目。この日は、盆踊りや民舞、柔道、空手、神輿、学校や医師会、県人会、各種サークルなどニューヨークで活動する98団体約2500人がセントラルパーク81丁目から67丁目にかけて行進。沿道にはニッポンファンのニューヨーカーをはじめ、大勢の観客が詰めかけ、声援を送った。（1分間ダイジェスト動画）
午後12時30分から始まった開会式には、昨年は姿を見せなかったエリック・アダムズ市長が、在ニューヨーク日本国大使館の森美樹大使、実行委員長の魚辺（うがえり）大輔・東京海上火災アメリカ社長とともに出席。挨拶で「（コロナのパンデミックから）ニューヨークは復活した。パレードは、市民のバイブレーションや共存の大切さを感じさせてくれるもの。日本人コミュニティのニューヨークへの貢献に感謝している」と述べ、行進にも加わった。
グランドマーシャルは、日系４世でアルベールビル・オリンピックの女子フィギュアスケートの金メダリストのクリスティ・ヤマグチさん。北カリフォルニアに暮らすヤマグチさんは「今回の役割にわくわくしている。ニューヨークの日本人、日系アメリカ人のコミュニティがこれだけ大きいということを知れるだけでもそうだ。非常に誇りに思っているし、友好を祝福できることが嬉しい」と気持ちを語った。ヤマグチさんは、東日本大震災時には、アロハ親善訪問団団長として被災地を訪問している。
サムライジャパンにちなんだユニフォーム姿で参加したニューヨーク総領事館の森美樹大使は「日本人ならではの心遣いや気配りの細やかさ、丁寧な仕事は米国ではなかなか目立たない。日本人、日本企業、日系人社会が米国にどれだけ貢献してきたか、また地域にどれだけ溶け込んできたかをもっと訴えて、日本の良さをさらにアピールしていきたい。ジャパンパレードが今後、米国の他の地域に住む日本人や日系人の心の励みになれば望外な喜び」と語った。
パレード後半を大いに盛り上げた、ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」の面々。パレード最後には力強いパフォーマンスも披露。「僕らがこの格好で出て来た瞬間から大歓声を浴びて…本当に皆さんの愛を感じて、こちらまで熱くなってしまいました」「いろんな漫画があるなかで、忍者、勇気、汗、正義が全て詰まっているのがナルト。そういうところが人気の秘密だと思う」と満面の笑顔で語った。
ジャパン・パレード2023【写真】
観客には本格的なコスプレイヤーも
パレード脇のストリートでは日本の食が楽しめるジャパン・ストリート・フェアが同時開催された。ラーメン店NAKAMURAが提供した「炙りチャーシュー丼」はイベント終了１時間前にして、用意した600食分が完売したという。
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