米アマゾン ニューヨークの第2本社建設計画を中止

ロングアイランドに第2本社の建設を決定したアマゾンが、地元議員らの敗退を理由に突然の計画中止を発表。誘致を積極的に推進してきたアンドリュー・クオモ州知事は、数万人の雇用と、莫大な歳入を失ったとして、反対議員らを強く非難。一方、反対の急先鋒、アレクサンドリア・オカジオ・コルテス下院議員は「アマゾンの企業欲や労働者の搾取、世界一裕福な男からの権力に打ち勝った日だ」と勝利を宣言した。

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ニューヨークの老舗デパートが閉店

1月にロード・アンド・テイラーが5番街の旗艦店を閉鎖したのに続き、ヘンリ・ベンデルも同月、旗艦店を閉鎖した。ともに100年以上続いた老舗店舗だった。さらにバーニーズ・ニューヨークがテナント料高騰などを理由に夏に破産法の適用を申請。のちに全店舗閉鎖を発表した。ニューヨークの小売などのチェーン店は過去10年で最大の減少幅となるなど、小売にとって厳しい一年となった。

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ハドソンヤードがオープン

民間の不動産会社によるプロジェクトとして、米国史上最大規模となる「ハドソンンヤード」の一部が、遂にオープンした。総工費250億ドル(約2兆7800億円)以上を投じ、超高層オフィスビル、アパートメント、コンドミニアム、ホテル、ショッピング・レストラン、パブリックパークなど、巨大な複合施設が誕生。8階建て構造で高さ60メートル、広さ3万平方メートルの蜂の巣のようなパブリックインスタレーション「ベッセル」が話題となった。2020年3月には、西半球で最も高いスカイデッキ「エッジ」がオープンする。

16歳の環境活動家グレタ・トゥンベリさん米国に

スウェーデンの学生環境活動家、グレタ・トゥンベリさんらを乗せた炭素排出量ゼロのヨットが8月、ニューヨークに到着した。トゥンベリさんは昨年8月から金曜日に学校をストライキし、スウェーデン議会の前で気候変動の対策を求める活動「Fridays for Future」を行ってきた。トゥンベリさんは米国の若い活動家と共に、国連本部前やワシントンDCなどでデモを開催。9月に開催された「グローバル気候ストライキ」には150都市の若者が参加。ニューヨークでも6万人がマーチを行い対策を求めた。同月国連気候行動サミット2019で行った怒りのこもったスピーチは全世界で大きな話題に。グレタさんは若者を代表し、米タイムの「今年の人」に選ばれている。

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ストーンウォールの反乱から50年

今年はLGBTQの人権活動が全米に拡大する契機となった事件「ストーンウォールの反乱」から50年目を迎えた。ニューヨーク市警察のジェームズ・オニール前警察委員長は、1969年の踏み込み捜査に対し、その行為と当時の法律は差別的かつ圧政的であったことを認め、初めてLGBTQコミュニティーに公式謝罪した。またニューヨーク市は2人のトランスジェンダーの活動家、マーシャ・P・ジョンソンさんと、シルビア・リベラさんのモニュメントを、グリニッジ・ヴィレッジに建設することを明らかにした。市によると、トランスジェンダーが公共の記念碑となるのは世界で初めて。

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憎悪犯罪が増加

ニューヨーク市警察の犯罪統計によると、ユダヤ教徒に対する憎悪犯罪は昨年比18%増加。12月22日の段階で214件寄せられており、昨年の同時期よりも32件多い。12月のユダヤ教徒の祭日ハヌカの期間中には、9件の憎悪犯罪が立て続けに発生。ニューヨーク近郊のモンシーでもユダヤ教指導者宅で5人が刺される事件が起きた。ニューヨークのビル・デブラシオ市長は急きょ、警察官の増員や中高生を対象とした憎悪犯罪に関する教育カリキュラムの実施など、犯罪防止に向けた一連の対策を発表した。

ビル・デブラシオ市長 大統領選に出馬→撤退へ

デブラシオ市長は5月、2020年大統領選民主党予備選への出馬を正式に表明した。生涯にわたり進歩主義であると主張する市長が、左派色の強い候補者が多い中、いかに戦うか注目されたが、支持率は1%程度の低い数字に止まり、9月に撤退を表明した。デブラシオ市長の撤退から2ヶ月後、マイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長が出馬を表明した。

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NY州でマリファナ所持を非犯罪化。1万人以上の犯罪歴抹消

8月、ニューヨーク州でマリファナ所持に関する非犯罪化の範囲を拡大し、過去の一定の犯罪歴について抹消する法律が施行された。ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は法律に成立にあたり「有色人種のコミュニティは、マリファナを管理する法律により、長きにわたって、不当な影響を受けてきた。そして、不公平なマリファナの犯罪歴に生涯苦しめられている。」と発表。施行により、ニューヨーク市では10,872人の犯罪歴が過去にさかのぼって抹消された。

マリファナ NY 逮捕

はしか大流行でNY市非常事態宣言

ブルックリンのウィリアムズバーグ地区におけるはしかの感染拡大を受け、ニューヨーク市保健精神衛生局は4月、公衆衛生上の非常事態を宣言し、特定地区の住人に対しワクチンの接種を命じた。 はしかが発生した昨年10月以降、4月までに285件の症例が確認された。患者の大半は18歳以下の子供で、患者の多くは、ワクチンの未接種または予防接種が不完全だった。はしかの流行は、ハシディズムなど敬虔なユダヤ教徒の人口が集中するエリアで拡大した。コミュニティーの一部には宗教を理由に、子供への予防接種を拒否する人々がいた。また、ワクチン反対団体により、ワクチンはサルやネズミ、ブタの血清が含まれ、コーシャーに反するといった、デマが流布されていたことが分かった。一部の住民が、ワクチン接種命令の差し止めを求めて市を提訴するなど、住民と行政の対立が問題となった。

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NY市 在留資格や所得不問の医療保障制度「NYCケア」開始

トランプ政権が不法移民の取り締まりを強化する一方、ニューヨーク市では聖域都市政策がさらに前進。8月にブロンクス地区に6ケ月以上居住する住民を対象に、在留資格や所得に関係なく、全住民に包括的な医療保障を提供するプログラム「NYCケア」を開始した。翌月には、市の人権法に関する新たなガイドラインを発表。雇用主や家主、ビジネスオーナーらがICE(移民税関捜査局)に通報すると脅かしたり、相手を侮辱的に「illegal alien」(不法入国者)と呼んだりすると、市の人権法違反として、最大で25万ドル(約2,700万円)の罰金が科すと方針を示した。これに加え、ニューヨーク州では12月から「グリーン・ライト法」を施行し、不法滞在者でも運転免許証を申請することが可能となった。

トランプ大統領 居住地をフロリダに変更

トランプ大統領が主な居住地をマンハッタンからフロリダ州のパームビーチに変更していたことが分かった。ニューヨークタイムズの報道に対し、トランプ氏は、変更の事実を認め「州と市の毎年の税金で、高額を支払っているにもかかわらず、市と州両方の指導者からひどい扱いを受けている。これほどの悪い扱いはない」とツイート。続けて「この決定をしたくなかったが、最終的に、関係するすべての人物にとって、これが最適な選択だ」と語った。
一方、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は「清々した」と歓迎。「トランプ氏はここで税金を納めている様子もない。フロリダ州よ、お好きにしたまえ。」とツイートした。

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