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NY市 在留資格や所得不問の医療保障制度「NYCケア」開始

ニューヨーク市は1日、ブロンクス地区に6ケ月以上居住する住民を対象に、在留資格や所得に関係なく、全住民に包括的な医療保障を提供するプログラム「NYCケア」(NYC Care)を開始した。

NYCケアによって、被保険者は医療機関への支払い金額(Co-Pay)が低コストもしくは無料で、サービスを受けることが可能となる。加入者には、プライマリー・ケアを提供する医療機関が割り当てられ、2週間以内に予約できる。また、年中無休のカスタマーサポートを提供する。現在、電話(646-NYC-CARE)にて加入手続きの受付を行っている。

ビル・デブラシオ(Bill de Blasio)市長は声明で、「医療保障はヒューマン・ライツであり、ニューヨーク市は、全ての人に対して、その権利を現実のものとするために先導している。」と述べ、「NYCケア導入により、何千ものニューヨーカーが、必要な時に質の高い医療保障を利用できるようになる。」と語った。

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同プログラムは、ニューヨーク市の全住民を対象としており、約60万人の保険未加入者を含まれる。60万人の中には、約30万人の不法滞在者を含む。2020年末までに全ての自治区に拡大される予定。

市の発表によると、市内全域で展開した場合の運用コストは約1億ドル(106億円)となり、これらは税金によって賄われる。

市立病院の深刻な財政赤字が背景に

プログラム導入の背景には、市立病院が抱える深刻な財政赤字がある。ニューヨーク市独立予算局(IBO)の2018年予算計画では、市立病院の財政は1億5,600億ドルを超える財政不足を予想。これらの赤字は2022年に18億ドルに膨らむと見込まれる。

デブラシオ市長は1月の会見で、保険未加入者は、初期診療を受けることができず、治療費用がないため、病気を悪化させ、最終的に緊急治療室(ER)に駆け込むケースが多いと現状を述べた。
プライマリケアの医療サービスを提供することで、市立病院の財政負担の軽減を目指す。

発表時点では、プログラム導入による増税はないとしていたが、将来的な納税者への負担増加を懸念する声や、不法滞在者を対象に含めることに疑問を呈する声も上がっている。

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