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ワリエワの出場継続 米アスリート「人種差別」と非難

フィギュアスケーター、カミラ・ワリエワ選手(15、ROC)のドーピング問題に、東京五輪の出場停止処分を受けた米スプリンター、シャカリ・リチャードソン(21)選手が疑問の声を上げた。

昨年12月に採取した検体から禁止薬物が検出されたことが発覚したワリエワ選手について、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は14日、北京五輪大会への出場を引き続き認める裁定を下した。決定については、出場を拒めば、選手に「取り返しのつかない損害」を与えると考えたなどと説明。ただし、3位以内に入賞した場合、メダル授与式は行わないとした。

裁定を受け、ワリエワ選手は15日の女子シングルのショートプログラムに出場。82.16を獲得し、首位につけた。

リチャードソン選手は昨年、米代表選考会の薬物検査でマリファナの陽性反応が出たことで、東京五輪の出場資格を剥奪された。

同氏はツイッターに「彼女と私の状況の違いをちゃんと教えてもらえる?」と投稿。続けて「母が死んで、走れなくなって、でも私は有力候補トップ3選手だった。唯一の違いといえば、私が黒人女性だから」と、両者の裁定の違いは、人種差別によるものとの考えを示した。

なお、リチャードソン選手は、マリファナを使用した経緯について、選考会の1週間前に母親が死去し、精神が不安定だったと説明していた。

リチャードソン選手はまた、「ところで、THC(テトラヒドロカンナビノール)は、パフォーマンスを向上させないのよ!!!!」とも投稿。さらに「すべては肌の色」「審議中に試合に出場を許可された黒人選手など一人もいない、彼らがどう釈明しようが気にしない!!」と連投した。

ワリエワ選手の検体から検出された「トリメタジジン」は、胸痛の治療に使用される薬で、心臓への血流を増大させる効果があるという。世界アンチ・ドーピング機構(WADA)は、同薬をホルモン調節薬と代謝調節薬に分類している。

当時、リチャードソン選手に対する決定は、マリファナを禁止薬物とする根拠をめぐる議論に発展。アレクサンドリア・オカシオ・コルテス議員は、WADAおよび米国アンチ・ドーピング機関(USADA)の双方に提出した書簡で、「人種差別的で、植民地時代の方針だ」と非難。処分を見直すよう訴えた。

リチャードソン選手の主張に対して、ネットユーザーからは「100%同意する。人種が要因だ。IOCをボイコットしよう」「ダブルスタンダードが横行している」「あなたはパフォーマンスを高める薬で陽性となったわけではないし、マリファナは多くの州で合法化されている。腹立たしい」と、支持する声が上がる一方で「彼女は15歳で、保護される状況にあるから」「肌の色だけではなく、複数の違いがある。年齢、規制組織、陽性判定の時期など…」「君はUSADAにバンされたのであって、USADAはロシアの選手を禁止できない」「人種カードを切るのはやめろ。違いは、ロシアが薬物検査やドーピングについて、米国ほど厳しくないってこと」などのコメントも投稿されている。

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