セサミプレース

メリーランド州在住の家族らは27日、フィラデルフィアにあるテーマパーク「セサミプレース」で人種差別を受けたとして、親会社のシーワールドらに対し、2,500万ドル(約33億5,000万円)の賠償を求める集団訴訟を、ペンシルベニア州東部地区連邦地方裁判所に提起した。

Foxニュースによると、バルチモア在住のバーンズ家は先月6月18日に開催された交流会で、さまざまなキャラクターに扮した従業員が、父親のクイントン・バーンズさんや娘のケネディさん(5)らを無視したと主張。別の日にも、キャラクターたちは「同じ状況にあった」白人の子どもたちと交流を行う一方で、黒人の子どもたちを無視したと指摘した上で、テーマパークは憲法修正第14条(平等保護の条項)を侵害したと訴えた。

原告団は訴状で、入場料を支払った時点で、シーワールドと契約を締結したこととなり、セサミストリートの全キャラクターとの交流を含む、パーク内で提供される「すべてのエンターテイントを楽しむ権利があると主張した。

着ぐるみの中の人物は特定していないものの、これらの人々が「意図的かつきまぐれに、公の場で人種に基づく差別を行った」と非難。さらにシーワールドは、パフォーマーの中に「黒人への人種的偏見に関する個人的な信念を持ち、人種や肌の色に基づき差別する傾向があることを知っていた」と組織的な問題にも言及した。

公民権の侵害や経済的損害に加え、「屈辱や辱め、精神的苦痛、心理的ストレス、意気消失、不安、自尊心の喪失、心的外傷後ストレス、身体的健康への被害、人命の喪失、職業選択の機会の損失などの非経済的損害を受けた、または今後被る可能性がある」と主張している。

賠償金の支払いに加え、原告団とアメリカ黒人へ「無条件の謝罪」を行い、従業員に対して「厳格な文化的相違を尊重するための教育研修」の実施を求めた。

黒人少女を無視する動画が拡散

騒動のきっかけは1本の動画だった。これには、セサミストリートのキャラクター「ロジータ」が、握手を求める2人の黒人少女らを素通りする様子が映っており、ネットで人種差別だとして炎上した

セサミプレイスは当初、少女たちの期待に答えることができなかったことを謝罪する一方で、素通りは「意図的ではなく」、ノーのジェスチャーは「特定の人物に向けたものではない」と主張。人種差別疑惑を否定した。

しかしながら、少女らの家族は、謝罪が不十分だと反論。さらに、別の黒人の子どもたちが、キャラクターから無視される動画がネットで拡散されたことで、批判がさらに高まっていた。

こののち、ライセンスを供与する「セサミ・ワークショップ」は18日、バイアス研修を実施し、家族やゲストとの関わり方をレビューすると発表した。セサミプレイスも同様の声明を発表した。

原告団の一部が27日にフィラデルフィアで開いた記者会見では、バーンズ家の代理を務める法律事務所Murphy, Falcon & Murphyは、新たなビデオを公開。ケネディちゃんが、別のキャラクターからも二度にわたり、無視されていたことを明らかにした。父親のクインストンさんは「傷つき、打ちのめされた。彼女の顔を見るたびに泣きそうになる」と語った。