ロシアでは14日を最後に、ほとんどのマクドナルド店が閉店したという。
同社は8日、ロシアによるウクライナへの侵攻を受け、国内の850店をすべてを閉鎖すると発表した。クリス・ケンプチンスキー最高経営責任者は声明で「我々の価値観では、ウクライナで起きている不必要な人々の苦しみを無視できない」と説明。62,000人の従業員の給与は支払いを継続する意向を示した。
Foxニュースによると、閉店前日のモスクワ店のドライブスルーには、最後のマックを一口味わおうと、車の長蛇の列ができた。
高値で取引
米国のeBayのようなものだというロシア国内で人気の個人間取引サイト「Avito」では14日現在、マクドナルド製品が高額で取引されている。
あるユーザーは、13日に購入して冷凍保存したチーズバーガーを、一つ5,333ルーブル(5,200円)で出品。別のユーザーは、チーズバーガーとハンバーガー、チキンバーガー、チェリーパイなどをセットで10,000ルーブル(9,800円)で販売している。このほかに、紙袋1,000ルーブル(980円)、番号札1199ルーブル(1182円)など、食事以外にも様々なグッズが売りに出されている。
ちなみにエコノミストのビッグマック指数によると、ロシアのビッグマックの価格は135ルーブルとされている。
マックとの別れを受け入れられず、モスクワ市内のある店舗では、自らの体をドアにつないで、閉店を阻止しようとするファンまで出現した。
英紙ミラーによると、男性の名はルカ・サフロノフ(Luka Safronov)さん。閉店の数時間前に現れ、「閉店は、私と仲間の市民に対する敵対行為だ」と叫ぶなどしたという。
ツイッターにシェアされた抗議の様子。周囲はほとんど気に留めていない。
Luca Safronov, a 600-pound pianist, has handcuffed himself to McDonald’s in central Moscow in protest over their closing in Russia.
— Danny Armstrong (@DannyWArmstrong) March 13, 2022
‘Why should people be deprived of food they’ve eaten their whole lives? It’s not right’ he says. pic.twitter.com/COXaavnpQr
最後は、警察に連行されてしまった。
You cannot make this Up!
— 🔴⚪️💙~DEAN~🔴⚪️💙 (@7777DEAN7777) March 14, 2022
A Russian Man…
Possibly McDonalds Biggest Russian Customer…
He Tied Himself to the store in Protest of The Food Giant closing its doors in Russia for 6 + months…
Employees will still be paid…pic.twitter.com/z5Zu1yfFd8
マックの抗議はさておき、ロシアでは反体制の声の締め付けを強化している。侵攻開始以来、反戦デモの参加者など約14,000人が逮捕され、このうち170人以上が現在も拘束されたままだと伝えられている。