マスク未着用のウーバー乗客 アジア人ドライバーに咳かけ&ペッパースプレー、警察が捜査へ

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カリフォルニア州サンフランシスコで、ウーバーのドライバーが、マスク着用の求めに従わない乗客にサービスを拒否したところ、咳や液体をかけられるなどの事件があった。

サンフランシスコ警察(SFPD)によると、7日午後12時45分頃、運転手(32)はサン・ブルーノアヴェニューとフェルトン・ストリート付近で3人の乗客を乗せた。しかし、このうちの1人がマスクを着用していなかったため、数分後に車を停止すると、車内で口論となった。

この間、1人の乗客は運転手の携帯電話を盗もうとした。さらに降車後、もう1人の乗客が窓から車内と運転手に向けてペッパースプレーとみられる液体を吹きかけた。乗客らは、その場から立ち去った。現在、強盗班が事件を捜査しており、情報提供を呼びかけている。

地元テレビ局KPIX5は、運転手はSubhakar Khadkaさんと報じ、車内で撮影された映像を公開した。映像には、マスクを着用していない女が、Khadkaさんを罵り、咳をかけたり、携帯電話を取り上げる様子が撮影されている。

Khadkaさんは、KPIX5に「もし肌の色が違ったなら、彼女たちからこのような扱いは受けなかっただろう」と、人種偏見に基づく行為だと語った。また「話そうとして口を開いた瞬間、彼女たちは、私が簡単に脅すことができる人々の1人だと気がついたのだ」と話した。

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ペッパースプレーとみられる液体については、呼吸が苦しくなり、車外に出なければならないほどだったと語った。

Khadkaさんは、8年前に米国に移住し、ネパールにいる家族を支援するために懸命に働いてきたという。

ウーバーと何度かやり取りをした後、車を清掃するための費用として120ドルを受け取ったが、Khadkaさんは十分ではないとしている。

現在、Khadkaさんが被った損失やリーガルフィーを支援する目的で、クラウドファンディングのキャンペーンが立ち上がっている。2万ドルの目標金額に対して、すでに4万3,000ドル以上が寄付金が集まっている。