「クリスマスに欲しいのは、それじゃない!」歌姫マライア・キャリーのバイデン氏訪問が物議

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歌姫マライア・キャリーがホワイトハウスを訪問したことを巡り、ネットでは、クリスマスにわれわれが求めているのは「それじゃない」と非難が殺到した。

マライアは20日、自身のSNSのインスタグラムのアカウントに、バイデン大統領やカマラ・ハリス副大統領夫妻、双子の子供たちと撮影した写真を投稿し「華やかなデコレーションを見て喜びを分かち合うことができ、大変光栄だった」とメッセージを添えた

バイデン氏も21日、Xのアカウントで、ホリデーの始まりを告げるマライアの決め台詞「It’s time!」とコメントを付け、訪問時の動画をシェアした

動画では、バイデン氏から「あなたのファンです」と手を差し出されたマライアは、「ハロー、サー」「私もファンよ」と優雅に答え、握手を交わす様子が撮影されている。バイデン氏が携帯電話を取り出し、「恋人たちのクリスマス」(All I Want for Christmas is You)のイントロが流れ始めると、マライアは感激した様子で「私たちも大好き!」と笑顔を見せ、ホワイトハウスのクリスマス・デコレーションを楽しんだ。

バイデン氏の支持者からは「アイ・ラブ・マイ・プレジデント。良いクリスマスを」「素晴らしいビデオをありがとう」「大統領と副大統領のリーダーシップに感謝します」といった称賛や、歌詞にからめて「私たちがクリスマスに望むのは、さらに4年ってことだけ! #BidenHarris2024」と再選を願うコメントが投稿され、マライアにも「素敵」「子供たち、とっても可愛い」といったメッセージが寄せられた。

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この一方で、「私がクリスマスに唯一望むのは、ガザの解放」「私がクリスマスに唯一望むのは、即時停戦!!」「PRスタントはやめろ、バイデン政権はわれわれの税金をジェノサイドに注ぎ込んでいる」などハマス・イスラエル紛争への対応を非難するコメントも多数投稿された。

共和党支持者からは、「さあ、辞任の時だ」「(息子)ハンターを投獄する時だ」「今月だけで20万人以上が不法入国した。われわれがクリスマスに唯一求めるのは、国境の安全の確保」「みんな生活に苦しんでいるのに、けっこうなこと」と移民やインフレ対策に対する不満、「民主党はクリスマスをキャンセルしたと思ってた」といった皮肉の声が上がった。

マライアのインスタグラムにも、パレスチナ支持者による非難が多数投稿されている。

民主党支持者の間で二分

ハマス・イスラエル紛争の対応に関して、バイデン氏に対する国民の支持は低い。

ニューヨークタイムズとシエナ大学が12月10日から14日に実施した世論調査では、政権の紛争への対応を支持すると答えたのは33%、支持しないは57%だった。若者(18-29歳)は、4分の3近くが支持しないと回答した。

党派別では、共和党支持者の76%はパレスチナよりもイスラエルへの同情を示したが、民主党支持者の間で意見は分かれた。31%がよイスラエルにより同情を示すと回答したが、34%はパレスチナに、16%が両方に同情すると答えた。

左派を代表する若手アレクサンドリア・オカシオ・コルテス下院議員(ニューヨーク州)は今月10日、ガザでの即時停戦を求める国連決議に拒否権を発動したバイデン政権を「恥ずべき」とSNSで非難した。社会民主主義を標榜するバーニー・サンダース上院議員(バーモント州)も拒否権の行使を批判したうえ、「ガザの子供たちは食料や水、医療品を必要としている」と述べ、即時停戦の実現を求めるなど、民主党議員の間でも意見が割れている。