プライベートジェットで帰国のヘンリー&メーガン夫妻に非難

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エリザベス女王の在位70年「プラチナジュビリー」の祝賀式典で、英国で王室離脱後初めて夫婦揃って公の場に姿を現したヘンリー王子とメーガン妃。アメリカに帰国する際、プライベートジェット機を利用していたことから、非難を浴びた。英紙タイムズが報じた。

夫妻は5日、祝賀行事が終了するのを待たずに、「ボンバルディア・グローバル6000」で帰国の途についた。同機は、航続距離6,000マイルの超長距離型ジェット機。最大定員は13人で、個室も完備している。

チャーター機のプロバイダー、パラマウントビジネスジェットによると、英ファーンボロー空港から夫妻が住むカリフォルニア州サンタバーバラまでの飛行距離は約5,500マイルで、この間大気中に排出された二酸化炭素の量は、60トンだと推定されている。

「パリ協定」では、気温上昇を2℃未満に抑えることを目標としており、そのためには、1人あたりの二酸化炭素の年間排出量を2.1トンにする必要があり、2人が片道のフライトで排出した二酸化炭素量は、これをはるかに超える。

なお、気候コンサルタントによると、ヒースロー空港からロサンゼルスまで、民間旅客機を使用した場合の排出量は1人あたり1.4トンだという。

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王室専門家のトム・クイン氏はタイムズに対し、夫妻は「地球を救うと主張する一方で、プライベートジェットを利用している」と述べ、「非常に偽善的」だと非難した。さらにボンバルディア6000は「ロシアのオリガルヒのような人々のジェット機」で、「ただ気にかけない」人々が利用するものだと指摘。「プライベートジェットだけでも十分悪いのに、排出量が特に悪いジェット機を入手するのは、環境ロビー団体に喧嘩を売っているようなものだ」と述べた。

ネットでも「気候変動詐欺」「ロイヤルグリーン偽善者」「気候変動罪で逮捕されるべきだ」など非難の声が上がっている。

なおヘンリー王子は、米司会者オプラ・ウィンフリーとのインタビューで、気候変動について、人類が直面する「喫緊の問題」と述べ、これまでに飛行した分の二酸化炭素排出量を相殺すると約束していた。環境への配慮に関して、「口約束?」という声も聞こえてきそうだ。