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会社はコロナワクチンを強制できる?米連邦地裁が判断

テキサス州のヒューストン・メソジスト病院の従業員117人が、新型コロナのワクチン接種の義務化は違法などとして病院側を提訴した裁判で、テキサス州ヒューストンの連邦地裁判事は、原告の訴えを棄却した。判決は、ワクチン義務化に関する連邦裁判所による初めての判断として注目された。

26,000人の従業員を抱える同病院は4月、国内の病院で初めてワクチンの接種を義務づけると発表した。

原告は、訴えの一部で、ワクチンは食品医薬品局によって緊急使用許可が出ているが、承認でされておらず「実験的」であるとし、病院は雇用を継続する代わりに従業員にモルモットになることを不当に強制していると主張。また接種の強制は、人体実験の倫理原則を定めたニュルンベルグコードに反していると訴えた。

リン・ヒューズ(Lynn Hughes)判事は、原告は連邦法を誤解していると指摘。メソジスト病院のワクチンの義務化に違法性はないとしたほか、ニュルンベルグコードは、メソジスト病院のケースには適用されないと述べ、ホロコーストの人体実験とワクチン義務化を同等視するのは非難に値すると加えた。

判事はさらに、ワクチンを接種しなければ解雇されるというのは、強制にあたらないと指摘。「メソジストは、コロナウイルスに感染させずに命を救うビジネスをしようとしており、職員と患者、その家族らの安全を保つためになされた選択だ」と述べた。「原告の接種するか拒むかの選択は自由だが、拒んだ場合は、彼女は単純に別の職場で働かなくてはならないということに過ぎない」と加えた。

原告側の弁護士、ジャレッド・ウッドフィル氏はThe Hillの取材に、上訴する意向を示し「これは、雇用の条件としてワクチン実験への参加を強制されないようにするための、従業員の権利を守る大きな戦いの一つ」と述べ「メソジスト病院が、自らの行いに責任を負う日がくると信じている」と話した。

病院は先週、ワクチンを受けなかった従業員を14日間の停職処分としたと発表した。停職明けまでに接種をしなかった場合は「ただちに解雇手続きを開始する」としている。

政府の雇用均等委員会は先月発行したガイダンスで、医療または宗教上の理由でワクチンを受けることができない従業員に対する代替手段を用意している限り、雇用主は職場の入場に際して、合法的にワクチンの接種を要求できると発表した。

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