ブラックライブズマターの寄付金で贅沢三昧!?ホテル暮らし、高価な服飾、家まで購入、オハイオ州の活動家の男を逮捕

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米連邦捜査局(FBI)は25日、非営利組織「ブラック・ライブズ・マター・グレーター・アトランタ」の創設者でオハイオ州トレド在住のサー・メイジャー・ペイジ(通称タイリー・コニャス=ペイジ)(32)を、寄付金を不正利用した疑いで逮捕、起訴したと発表した。

捜査は今年4月、ペイジ氏がブラック・ライブズ・マター(BLM)の指導者を装って、BLMの非営利団体を不正に利用しているとの申立てが寄せられたことをきっかけに開始された。

ペイジ氏は「ブラック・ライブズ・マター・グレーター・アトランタ(BLMGA)」の名でソーシャルメディアを作成・運営していたほか、BLMGAを非営利組織として設立し、寄付金を募っていた。さらに、資金調達サイトGoFundMeにも、BLMGAを非営利組織として登録していた。

2018年には「ブラック・ライブズ・マター・グレーター・アトランタ会社」名義で銀行口座を開設していた。アカウントには、ペイジ氏が唯一の使用者として登録されていた。

口座開設から今年5月までは残高が5,000ドルを超えることはなかったといい、時には、マイナス12.42ドルにまで落ち込んたこともあった。

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一方、ペイジ氏はソーシャルメディアを通じて多額の資金を集めていた。今年6月には約3万6,493.80ドル、7月に約37万933.69ドル、8月に5万9,914.69ドルもの寄付金を受け付けており、これらすべてが、同口座に移動されていたことが判明している。

寄付金で贅沢三昧

FBIの調査によると、ペイジ氏は6月から8月にかけて、同口座のデビットカードを繰り返し使用し、食品や飲食、娯楽、衣類、家具、ホームセキュリティシステム、オーダーメイドのスーツ、アクセサリーといった商品を購入していた。さらに8月21日には、オハイオ州トレドにある住宅と隣接する土地を合計約11万2,000ドルで購入していた。

ペイジ氏はこの不動産取引を隠蔽しようとして、売主の代理人との間で秘密保持契約まで結んでいたという。

このほか、今年9月上旬には、銀行口座から個人名義の口座に資金を移し、ピストル1丁とライフル2丁を購入していた。

ソーシャルメディアに投稿された多数のビデオやストリーミング動画からは、ペイジ氏が新しい洋服をまとい、ホテルなどで贅沢な暮らしを送る様子が確認されており、時には、自ら所持金や仕立てたスーツ、高価なネクタイ、部屋などについて自慢することもあった。

ペイジ氏は今年6月、ソーシャルメディアで質問が寄せられた際、資金はジョージ・フロイド事件と闘うために寄付されたものであり、「個人的な事柄には一切使われていない。全て運動に関連するものだ」と説明していた。

しかし、寄付金20万ドル超を個人的な物品の購入に費やしながら、それを社会的正義や人種的正義のために使うことは一切なかったと、FBIは説明している。

ペイジ氏は25日の朝、オハイオ州トレドの自宅で身柄を拘束され、電信詐欺の罪1件、マネーロンダリングの罪2件で起訴された。

本家は関係を否定

逮捕の報道を受け、世界のブラック・ライブズ・マター運動を支援する「ブラック・ライブズ・マター・グローバル・ネットワーク・ファンデーション」は声明で「タイリー・コニャス=ペイジの最近の行いは、財団や支援者、同盟者の品位を損なうものだ。ペイジ氏が財団と関係がないというわれわれのスタンスは変わらない」と発表。続けて「われわれの名前を私服を肥やすのに利用し、財団や我々が支持するムーブメントに明らかに奉仕をしていない人々による極度に誤解を招く振る舞いを、これからも拒否し、非難していく」と述べた。