「ダンス・ウィズ・ウルブズ」出演俳優、少女らに性的虐待疑惑で逮捕

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31日、ケビン・コスナー主演の映画「ダンス・ウィズ・ウルブズ」に出演していた俳優ネイサン・チェイシング・ホース(46)が、16歳未満の子供への性的暴行や、成人に対する性的人身売買などの容疑で、ラスベガスの自宅で逮捕された。

チェイシング・ホース容疑者はカルト教団を運営し、先住民の少女らに性的虐待をしていた容疑がもたれている。

チェイシング・ホース容疑者は、1990年のアカデミー賞で作品賞を受賞した「ダンス・ウィズ・ウルブズ」で、スー族の若きインディアン、”スマイルズ・ア・ロット”役を演じた。

デイリーメールによると、公開後、米国やカナダの部族の間で、ヒーリングやスピリチュアルな集会を行う部族の指導者として知られるようになった。2015年に人身売買疑惑が浮上した後、モンタナ州ポプラーにある先住民の居留地「フォートペック・リザベーション」の立ち入りを禁じられていた。

警察の捜索令状によると、支持者の間では、神と交信する力があると考えられており、「メディシンマン」や「聖人」などと呼ばれていた。捜査当局は、映画で獲得した名声を「若い少女を性的暴行するためのツール」として利用していたと指摘している。

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なお地元メディアKLAS8Nowは、チェイシング・ホース容疑者は少なくとも5人の妻に「自殺薬」を渡し、警官との銃撃戦に備えるよう指示していたと伝えている。このため、ラスベガス警察は、ネバダ州北部にある自宅を家宅捜索する間、SWATを動員した。しかし、抵抗することなく逮捕されたという。

チェイシング・ホース容疑者が運営していたカルト教団は「ザ・サークル」と呼ばれていた。少女への虐待は2000年代初頭に遡り、モンタナ州やサウスダコタ州、ネバダ州、カナダなどで、少なくとも6人の被害者がいるという。この中には13歳の少女が含まれる。妻の1人は、15歳の時「ギフト」として容疑者に差し出された。別の女性は、16歳で妻になったという。性的暴行を録画していたほか、金銭を受け取り、他の男のために性交渉を手配していた疑いがもたれている。性的暴行後、被害者の女性に緊急避妊ピルを与えていたとも伝えられている。

なおデイリーメールは、サウスダコタ州など複数の州司法長官室や議員らの間で、人身売買や殺人など、アメリカ先住民の女性に対する犯罪を捜査するための専門部隊の設立を検討する動きが広まっていると伝えている。