トム・クルーズと「サイエントロジー」ネタにゴールデングローブ授賞式ざわつく


10日にロサンゼルスで行われたゴールデン・グローブ賞授賞式で、司会を務めたジェロッド・カーマイケル(Jerrod Carmichael)は、トム・クルーズが信仰する新興宗教団体「サイエントロジー」をネタにし、話題となった。

トム・クルーズはこれまで、映画「7月4日に生まれて」「ザ・エージェント」「マグノリア」で、3回ゴールデングローブ賞を受賞したが、2021年、主催団体のハリウッド外国人記者協会(HFPA)の会員に、黒人が含まれていないといった多様性の欠如に抗議を示し、全ての像を返還した。今回「トップガン:マーベリック」はドラマ部門の作品賞にノミネートされたが、出席を見送った。

カーマイケルは、3つのトロフィーを手に「バックステージで、トム・クルーズが返してきた3つのゴールデン・グローブ賞を発見した」と客席に向かって報告。「(サイエントロジーのリーダーの妻で、居場所が不明となっている)シェリー・ミスキャベッジの安全な帰還と交換してみようと思う」と話すと、客席から笑いや「オォ」といったどよめきが起きた。

なおカーマイケルは、ゴールデン・グローブの80年間の歴史で初の黒人司会者に抜擢された。オープニングでは、「私がここにいるのは、黒人だからだ」と述べるなど、主催団体を皮肉り、笑いを誘った。

シェリー・ミスキャベッジとは?

ニューヨークポスト紙によると、シェリーさんは、サイエントロジーのリーダー、デビッド・ミスキャベッジの妻「サイエントロジーのファースト・レディ」として知られているが、2007年8月から行方不明となっている。

2012年に、シェリーさんの代理人は、人目につかない場所でひっそりと暮らしていると発表したものの、その翌年、教団を脱退した元信者のリア・レミニ氏が、シェリーさんの身の安全について、ロサンゼルス警察に通報。捜査に発展した。

警察は当時、本人の居場所を突き止めたとして、早々に捜索を打ち切ったが、レミニ氏は、警察は教団からチャリティーで金銭を受け取っていたとして、この発表の信憑性に疑問を呈している。

なお教団のリーダー、デビッドは、トム・クルーズと親しく、2006年に行われたケイティ・ホームズとの結婚式で、トムの介添人を務めたこともある。

授賞式でのカーマイケルの発言を受けて、レミニ氏は、警察に対する疑惑を記した一連の投稿を引用し、「シェリーはどこ?」とツイートした。


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