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バイデン大統領「タンスーツ」に隠されたメッセージとは?

6日、ホワイトハウスの会見でインフラ法案の成立の見通しや7月の強い雇用統計数値に触れたバイデン大統領だが、これらの議題以上に話題になったのは、着用していたスーツのカラーだった。

バイデン大統領は、いつものダークカラーと異なり、ベージュ系のスーツに白シャツ、グリーンのネクタイといった涼しげなアウトフィットで会見に臨んだ。

この姿に驚いたBBCのホワイトハウス担当記者は「経済、ワクチン、雇用など、議題はシリアスなんだけど、タンのスーツが気になって集中できない」とツイートすると、ボイス・オブ・アメリカの記者も「タンスーツ。オーマイゴッド」とコメント。一般人の投稿も相次いだ。

オバマ氏へのトリビュート?

スーツがこれほど話題になるのは、オバマ元大統領の「タンスーツゲート」を想起させるから。オバマ氏は2014年8月28日の会見にタン色のスーツで登場。ISISとロシアのウクライナ介入問題に言及したが、これに共和党議員や政治コメンテーターらが噛み付いた。

当時、下院議員だったピーター・キング氏は真剣味に欠けていることの表れだと批判。「ハンプトンズのパーティに出かける途中のようだ」と述べ、ISISのリーダーが見たならば「米国が全力でISISをつぶすそうとしていると恐れるだろうか?」などと語った。またFOXビジネスの番組司会だったルー・ドブス氏は、スーツは「多くの人々にとってショックだ」「何のメッセージを送ろうとしているのか?」と批判した。

The Hillによると、オバマ氏の会見中に投稿されたスーツに関連するツイートは4,000件を超えた。オバマ氏の著書「合衆国再生 大いなる希望を抱いて(The Audacity of Hope)」にかけた「Audacity of Taupe」や「Yes We Tan」といったダジャレ、ミームが多数出回った。

タンスーツ騒動は現在、当時の政治状況を表すものとして語られている。

騒動から5年後の2019年8月28日、ワシントンポストは、連日ニュースを騒がせるトランプ政権と比較して、「タンスーツゲート」は、オバマ政権のスキャンダルが不足していたことの象徴だと指摘。デイリー・ショーのトレヴァー・ノアも「大統領史上最大のオバマのタンスーツ」と皮肉混じりのツイートをしている。

「タンスーツ」を選んだバイデン氏の意図は明らかではない。ツイッターでは#TanSuitGateのハッシュタグとともに「Foxニュースをトロールしようとしている」といった意見や、4日に還暦を迎えたオバマ氏へのトリビュートではないかといった憶測が流れている。

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