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75%のアジア系女性 人種差別を経験 米調査

非営利団体「全米アジア太平洋アメリカ女性フォーラム」が実施した調査では、アジア・太平洋諸島系アメリカ人(AAPI)女性の4人に3人(74%)が過去12カ月間に、人種差別や差別を受けたと回答した。The Hillが報じた。

調査は今年1月から2月、米国に住むAAPIの女性2,400人を対象に行われた。

同団体が3日に公開した報告書によると、差別を受けた女性の半数以上(53%)は、見知らぬ人物によるものと回答。47%は、飲食店やショッピングセンターなどの公共スペースで被害にあったと答えた。学校や職場、医療施設、礼拝所などでも、差別が報告されている。

約40%がセクハラを受けたと回答。また、東アジア人の51%は、パンデミックが始まった2020年3月よりも、安全性が低下していると感じていることがわかった。71%は、差別に対する恐怖にストレスを感じると答えた。

「韓国系アメリカ人コミュニティ財団」のKyung B. Yoon会長は声明で「永続性のある差別やハラスメント、暴力もによって生み出される恐怖や、不安の社会風潮は、AAPIの女性にとって、安全性以上の問題」と指摘。彼らの「メンタルヘルスや福祉、幸福を脅かしている」と警告した。

全米アジア太平洋アメリカ女性フォーラムのSung Yeon Choimorrow委員長は、「AAPIの女性は何世紀にもわたり、ミソジニー(女性嫌悪)や人種差別に耐えてきた」とし、調査結果は、現在も「残忍な」状況が続いていることを示していると述べた。バイデン大統領が、先週の一般教書演説で、アジア系アメリカ人に対するヘイトクライムの防止について触れたことを評価し、今後も政治家と問題の対応に取り組んでいきたいと語っている。

NYでもヘイトクライム増加

NBCニュースによると、2021年の全国のアジア系コミュニティに対するヘイトクライム(憎悪犯罪)は、339%増加した。ニューヨーク市のヘイトクライムの件数は129件で、前年(28件)に比べ、361%増加している。

マンハッタンでは先月27日、わずか2時間で、7人のアジア人女性が、顔面を殴打されたり、肘で突き飛ばされたりして、負傷する事件があった。

ニューヨーク市警察は3日、事件に関連し、スティーブン・ザジョンク(Steven Zajonc)被告(28)を逮捕。ヘイトクライムやハラスメントなどの罪で起訴した。被告はホームレスだが、フロリダやハワイなどに拠点があることから、「重大な逃亡の危険性」があるとして、保釈金5万ドルが設定された。

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