ホワイトハウスは、インスタグラムで陸軍の精鋭部隊「デルタ・フォース」の隊員らの顔をさらしてしまったことについて謝罪を表明した。
18日、ホワイトハウスは訪問先のイスラエルにおけるバイデン大統領の写真を投稿した。現在は削除されているが、写真には、バイデン大統領が、隊員と握手をかわす様子が撮影され、キャプションに「イスラエルでジョー・バイデン大統領が、ハマスのテロ攻撃への対応で勇敢に取り組んでいるファースト・レスポンダーと会い、感謝の意を表した」とコメントが添えられていた。
The Whitehouse media team shared this picture last night (I added the black boxes) without blurring or censoring the faces of the “Delta Force” (CAG) operator’s faces. They deleted it an hour later after hundreds of thousands had already viewed it.
— Sam Shoemate (@samosaur) October 19, 2023
This is a massive failure on… pic.twitter.com/ROegvYWzit
この投稿に、SNSのユーザーからデルタフォースの隊員の正体をばらして命を危険にさらしているとの非難の声が上がった。ホワイトハウスは投稿をすぐに削除したものの、すでに閲覧数は数十万を数え、数千件の「いいね」がついていたという。
ホワイトハウスの広報担当者は19日、Foxニュースのビル・メルジン記者に宛てた声明で「気がついてすぐに写真に削除した」とした上で、「この誤りとこれによって生じるであろう問題について、遺憾に思う」と発表した。
Foxのコントリビューター、サラ・カーター氏は「ホワイトハウスは本当にこんなに馬鹿なのか、それとも彼らを標的にならせようとしてるの?」と疑問を投稿。「これらの隊員は、この政権が完全にないがしろにしている慎重さを維持しなければならない。私の夫は退役隊員だからわかっている。彼らはエリートの訓練を受けた戦闘員で、顔認証といった単純なことさえ、自分たちを敵勢力からの直接的な脅威にさらすことになる。ホワイトハウスでは、なぜこんなことが起きたのか?」と非難を続けた。
Military.comによると、デルタフォースは正式には「1st Special Forces Operational Detachment-Delta(1st SFOD-D)」と呼ばれる、特殊任務部隊の1つ。合同特殊作戦軍(JSOC)の運用指揮の下にある主に対テロ作戦に焦点を宛てた部隊で、敵側の高い価値を有する部隊の捕獲や排除、テロ組織の解体などの任務を負う。その他に直接行動(DA)、人質の救出、CIAとの連携による隠密な任務、戦争で荒廃した国を訪問する際の高官保護にも従事する。