米小売最大手のウォルマートが、人気ラッパーのカニエ・ウェスト氏が発表したYeezy(イージー)のロゴは、自社のトレードマークに酷似しているとして、米国特許商標局に異議申立を行っていたことが分かった。ニューヨークポストが伝えた。
ウェスト氏は実業家として「Yeezy LLC」を立ち上げ、主にファッション関連のビジネスを手掛けている。昨年1月にロゴを商標申請していた。
ロゴは、黒い3つの点からなる線が8本、中央の円から放射線状に広がる様子を表したもので、「太陽からの光線」をイメージしたという。これらはスニーカーや下着、Tシャツ、家具、モジュラーホーム、ホテルのアメニティなど様々な商品に使用していく計画だという。
一方、ウォルマートが13年間使用している現在のロゴも太陽光線をイメージしており、線の形や色、本数など細かい違いはあるが、6本のオレンジ色の線が放射線状に広がっている。
Walmart filed an objection against Kanye West’s trademark application for a new Yeezy logo
— Morning Brew ☕️ (@MorningBrew) April 27, 2021
In the paperwork, the retailer argues that the logos are similar enough that consumers could think the companies are connected
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Yeezy Walmart pic.twitter.com/eoQ0uGZCT3
ウォルマートはYeezyのロゴは、「混乱を生じさせ」、ウォルマートとYeezyが「関連すると誤解させる」と主張している。
ウォルマートはさらに、ウェスト氏がエンターテインメントの場でロゴを使う計画であることにも言及。同社が過去にジェニファー・ガーナーやドリュー・バリモア、ジェンナー姉妹などの著名人とコラボ商品を展開してきた例を挙げ、セレブの一人であるカニエのブランドロゴとの類似は、混乱を招きやすいとしている。
ウォルマート側は19日にYeezyの代理人に当てた書簡で、同社は昨年夏より、デザインが共存できるようYeezyの代理人に働きかけてきたが、協力を得られていないと説明。ロゴの使用に関して、両者で引き続き協議する必要があると訴えていた。
Yeezy × GAPも話題に
カニエは昨年6月、GAPと提携し「Yeezy × GAP」を立ち上げる計画を電撃発表した。今月9日に、GAPの青い背景に白抜きで「YZY」と表記されたロゴの商標登録を申請しており、現在承認待ちだという。
ニューヨークタイムズによると、両社は10年間の契約を締結しており、洋服や靴、帽子、バッグ、アクセサリーなどの商品を発売する予定だという。
YEEZY AND GAP FORM PARTNERSHIP #WESTDAYEVER pic.twitter.com/NyxgfYTjJM
— ye (@kanyewest) June 26, 2020