買い物は価値観ベースの時代?食料品の「Woke度」を判定するアプリが話題に

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食料品の購入に際してブランドが自分の政治的な思考や価値観に合致しているか判定するアプリがリリースされ、保守派の間で話題になっている。

アプリの名称は「Veebs」で、開発元のVBS Corp は、消費者の購入基準として、ブランドの価値観がますます重要になっていると背景を説明。「価値観ベースのショッピング」の促進を謳っている。

アプリは、店頭で商品のバーコードをスキャンすると、ユーザーの思考に沿っているかを1~100点で弾き出す。スコアが高いほど「価値観」に沿っていることを意味する。自分に合っていない場合や売り切れの場合、同時に表示される代替商品の一覧を参考にすることができる。

4月に「バドライト」缶をマシンガンでぶっ放す動画が話題を呼んだインフルエンサーでモデルのブリ・テレシ氏を広報に起用したことで、一部で反Wokeアプリとも呼ばれているが、保守派だけをターゲットにしているわけではないという。

アプリの初期設定で自分の価値観に関する情報の登録を求められるが、選択肢には「リベラル」「保守」「気候緊急事態」「退役軍人支援」「社会正義」「アメリカファースト」「LGBTQIA+」の7つが用意されている。この中から最低1つ、最大で3つまで選択することを要求される。

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スコア算出の元になるデータについて、「客観的および主観的データソース」からなるとしており、これには海外、連邦政府、州、ローカルレベルから入手可能な「公開情報」とプレスリリースや声明、インタビュー、広告キャンペーン、SNS投稿など企業自らが発信する情報が含まれるとしている。

こうした情報を「サーバーが消費できる限りの量」を読み込み、ユーザーが設定する「価値観」に関連するスコアが導き出されると説明している。

同社のCEO、クリス・ローズ氏はニューズフィークに「反wokeアプリと呼ばれているのを目にしているが、それは真実ではなく、左派の消費者を支援するようにも設定されている」と語っている。

早速アプリを試した英デイリー・メールの記者は、価値観設定を明らかにしていないが、リベラル派として知られるベン・アンド・ジェリーズのアイスクリームは20点の低スコアを記録したと報告している。

同社は先日、公式ツイッターの投稿で、米国は「先住民から奪った土地」に建国されたと主張。「今年こそ、返還を約束しよう」「まずはラシュモア山から始めよう」と呼びかけ、物議を醸した。

デイリーメールによると、アプリに登録されている商品点数は30万点程度だが、前出のクリス・ローズCEOは、年末までに50万点に拡大することを見込んでいると話している。

ちなみにアプリは無償版と月額99セントの有償版があり、スコア機能を使うには有償版に加入しなければならない。