「法廷で会おう」トランプ氏 NY判事と直接対決を宣言

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トランプ前大統領は、2日からマンハッタンの裁判所で始まる審理に出席する意向を明らかにした。

トランプ氏は1日、Truth Socialのアカウントを更新し、「明日の朝、裁判所に出向いて腐敗した人種差別主義者のレティシア・ジェームズと私の名声を守るために戦うつもりだ」と投稿。判事に対して「不公平で錯乱した、悪意に満ちたトランプ嫌いの裁判官」と悪態をついた。

訴訟は、レティシア・ジェームズ司法長官が昨年9月に提起した。ジェームズ氏は、トランプ氏らは23を超える不動産や土地などの資産価値を水増しするなどの不正行為を繰り返し、金融機関を騙したと主張。トランプ氏と子供らに州内の企業の経営陣への就任を禁止するなどの制裁に加え、詐欺によって不当に得た利益2億5,000万ドルの返済を命じるよう裁判所に求めた。

トランプ氏はTruth Socialの投稿で、自らが暮らすフロリダの住居兼リゾート施設「マール・ア・ラーゴ」について、裁判を担当するアーサー・エングロン判事は、1,800万ドルと評価したが、実際は50~100倍の価値があると反論。「彼の評価は、選挙妨害を目的とした詐欺だ」と述べ、「月曜の朝に法廷で会おう」と締めくくった。

エングロン判事は先週、争点の一部について下した略式判決で、原告側は「資産を過大評価したことを裏付ける決定的な証拠を提出した」とし、トランプ氏らには銀行や保険会社を欺いた責任があると認めた。さらにトランプ・オーガニゼーションをはじめとする企業の事業証明書を取り消し、解散を管理する独立した管財人を指名するよう命じた。

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マール・ア・ラーゴについては、社交クラブ以外を目的とした使用権や開発権を放棄しており、2011~2012年にパームビーチ郡の査定人が市場価値を1,800万ドルと2,760万ドルの間で評価したにもかかわらず、トランプ氏は「4億2652万ドルと6億1211万ドルと評価。少なくとも2,300%過大評価した」と指摘している。