会話がリーク:トランプ大統領 ジョージア州務長官に敗北上回る票「見つける」よう働きかけ

83

トランプ大統領は2日、ジョージア州のラッフェンスパーガー州務長官(共和党)との電話で、同州での敗北を覆すため、バイデン氏との得票差を上回る票を「見つける」よう求めていたことがわかった。ワシントンポスト紙が、会話録音を入手し、公開した。

トランプ大統領は電話で、投票用紙が細断されたり、投票機メーカーが部品を取り替えるなどの不正があったと主張。ラッフェンスパーガー州務長官は不正を許したと批判し、「私が求めているのは、単に11,780票を見つけたいということだ」と告げた。

同州では、再集計を3度実施した結果、バイデン氏が11,799票差でトランプ氏に勝利している。

ポスト紙によると、ラッフェンスバーガー長官と州務長官室のライアン・ジャーマニー法務顧問は会話を通じて、トランプ大統領の主張は、すでに誤りが証明された陰謀論に基づいたものだとして否定。選挙は公平で正確であると答えた。

トランプ氏は途中「君たちは彼らが何をしたか知っていて、報告していない。これは犯罪だ」と主張。ラッフェンスバーガー長官とライアン氏にとって「大きなリスクになる」と、漠然と法的責任がともなう可能性を語った。さらに「どうするか教えてくれ。私たちは選挙で勝ったのだ。このように奪われるのは公平じゃない。いろんな意味で非常に高くつくだろう」と述べ、再審査を宣言するようを要求した。

Advertisement

5日に実施する上院の決選投票に触れ、ジョージア州民は選挙が詐欺だと認識していて、「君たちが大統領にしたことが理由で、多くの人々は投票に出かけないだろう。多くの共和党員は、君たちが大統領にしたことが嫌いだから、否定的な票を投じるだろう」と述べつつ、選挙前に「これを正すことができるならば、本当に尊敬されることだろう」と語った。

トランプ氏は、4日にデルトン市で開催される集会で、デビッド・パーデュー議員とケリー・ロフラー議員のために演説を計画している。

電話には、マーク・メドウズ大統領首席補佐官と共和党の著明な弁護士、クレタ・ミッチェル氏が加わっていた。これまで、ミッチェル氏のトランプ氏の取り組みへの関わりは報じられてこなかった。

トランプ氏は会話記録が明るみに出る前、ツイッターでラッフェンスバーガー長官と話したことを明かし、「テーブル下の投票用紙詐欺や投票用紙破棄、州外からの投票、死亡した投票者などの問題に答えたくない、または答えられないのだ。彼は何もしらないのだ」と投稿。

これに対して、ラッフェンスバーガー氏は「トランプ大統領に謹んで申し上げます。あなたがおっしゃっていることは真実ではありません。真実は明らかになるでしょう」と反論していた。