米とカナダのケチャップ原材料の違いが話題、日本は?

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カナダ人女性が投稿したケチャップの原材料に関するTikTok動画が、5,000件を超えるコメントが寄せられるなど話題になっている。

米国に半年ほど滞在しているという投稿主Heyyitsrayyyさんは、週末に一時帰国した際に購入したカナダ版のハインツと米国内で流通しているものを比較。それぞれに記載された原材料名を紹介した。

Heyyitsrayyyさんは、米国版にはトウモロコシが原料の「高果糖コーンシロップ」が含まれているが、カナダ版は「トマトペースト、砂糖、酢、塩。香辛料。5つのシンプルな材料で作られている」と説明。「これがアメリカがあなた方を病気にする原因だ」と主張した。

@heyyitsrayyyy 6 months living in the states and the food is honestly making me sick #canadian #us #crossbordershopping #food #fda ♬ original sound – Your Fave TikTok 🌟

「ここに引っ越してきて、食料品の質の大きな違いに気が付いたわ。すべてのものの質と同様にね。アメリカ人はコーンシロップやすべてに抵抗するべきよ」と述べ、「ショッキングだわ」と締めくくった。

動画は130万回以上再生されている。「同意するわ。私たちがもっと頑張らなければならない」と賛同を示す声や、なかには「ヘルスケア産業がアメリカ最大のドル箱だから」といった陰謀論めいたコメントも投稿されている。

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なお米国のハインツは、通常のトマトケチャップのほかに、コーンシロップを含まない「オーガニック・トマトケチャップ」、「人工甘味料不使用のシンプルなトマトケチャップ」を販売している。

ウォルマートのECサイトでの現在の販売価格は、20オンスの通常版が3.48ドルなのに対して、シンプル~は3.98ドルと50セント高い。オーガニックは20オンスの代わりに14オンス容器で販売され、価格は3.98ドルとされている。

日本で流通している通常のハインツの原材料は、「トマト、砂糖、醸造酢、食塩、にんにく、香辛料/香辛料抽出物」とされている。

農業政策のせい?

米疾病予防管理センターの疫学者、カレン・シーゲル博士は2016年8月に医学誌JAMAに掲載された論文で、政府が補助金を拠出する農産物と健康の関係を調査した結果、補助金を受けた農産物を使用した食品を多く食べる人ほど、心臓病のリスクが高まる可能性があると指摘した。

米政府の農業補助金は、トウモロコシ、大豆、小麦、米、ソルガム、乳製品、家畜の生産に資金提供することに重点を置いており、1995年から2010年までの間、これら7品目に1700億ドルが費やされた。シーゲル博士は、こうした補助金付き商品の大部分が、高脂肪の肉や乳製品、精製穀物、高カロリーのジュースやソフトドリンク、加工食品やパッケージ食品に変換されていると指摘。トウモロコシでは、約5%が高果糖コーンシロップに変換されていると説明している。