NYでテロ事件。トラック突入で8人死亡。容疑者はISISに忠誠示す。

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31日(火)午後、ロウアーマンハッタンで、テロ行為とみられるトラックの暴走事件が発生。この事件により、8人が死亡。12人が負傷した。
事件を起こしたレンタル用トラックは、チェンバーズ・ストリート(Chambers Street)の数ブロック北より、ウエストストリート(West Street)のサイクリングと歩行者専用道路より侵入。
その後、南方面に20ブロック走行し、自転車に乗車する人や歩行者を次々とはね、スクールバスに激突して停車した。

発生当初は、銃撃の発生や、ロードレイジ(Road Rage)が原因などの情報が飛び交ったが、その後、テロ事件として捜査が開始されたと各メディアが報じた。

事件が発生したエリア。

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発生直後の様子。暴走ののち、トラックはスクールバスに激突した。

目撃者によると、車を運転していた容疑者は、車から飛び出し「Allahu Akbar」(アラビア語で、「神は偉大なり」)と叫んだという。
偽の銃を両手から取り出したため、ニューヨーク市警(NYPD)は、容疑者を撃ち、その後拘束した。

午後5時過ぎ、ニューヨーク州知事のアンドリュー・クオモ(Andrew Cuomo)州知事と、ビル・デブラシオ(Bill de Blasio)市長、 NYPDのオニール本部長(O’Neill)は揃って会見を開いた。
会見の中で、デブラシオ市長は、「極めて卑怯なテロ行為だ。」とテロ事件であることを発表した。

ニューヨークは、差し迫ったテロの危機は見当たらないとして、警備を強化した上で、夜に予定されていた「ビレッジハロウィンパレード」(Village Halloween Parade)は決行すると発表。

知事と市長は、ニューヨーカーはこのような事件に屈しないと、揃ってパレードに参加した。

容疑者とイスラム国との関連

ホームデポ(The Home Depot)のレンタルトラックを用い、テロ行為を行ったのは、サイフロ・サイポフ(Sayfullo Saipov)容疑者(29)。
2010年にウズベキスタンより米国に入国。FOX Newsによると、永住権保持者で、フロリダ州のライセンスを取得、ニュージャージー州在住だという。
また、CBS Newsは、容疑者は配車サービスを行うウーバー(Uber)の運転手で、同社の身元検査をパスしていたと報道した。

容疑者は、トラックから飛び出て、「Allahu Akbar」(アラビア語で、神は偉大なり)と叫んだという。
また、複数のメディアによると、車の中からISIS(イスラム国)の国旗の写真と、アラビア文字で書かれたノートが発見された。連邦捜査局によると、手書きの文字は、同グループへの忠誠を示す内容だという。
FBIとNYPDは、大規模なテロ計画に基づくものではなく、単独犯による行動とみている。

今回の事件で亡くなった8人の中には、旅行でNYを訪れていたアルゼンチン国籍の人が5名、ベルギー国籍、ドイツ国籍などの人が含まれているという。

当日開催されたハロウィンパレードの様子

テロ事件発生のニューヨークでハロウィーンパレード開催 市長と州知事が揃って参加